『Limbus Company』にて、あるキャラの行動が“設定と思いっきり矛盾”し修正される。「脱いではいけない」靴を脱いでいた


 Project Moonは9月12日、罪悪共鳴残酷RPG『Limbus Company』のアップデートを実施した。そのアップデートにおいて、とあるキャラクターが「矛盾した行動」を取る現象が修正された。メインストーリーで明かされたキャラクターの設定と、過去のダンジョンイベントにおいて矛盾があり、その内容が正されたのだ。なお、本稿は『Limbus Company』メインストーリー6.5章「ワープ特急殺人事件」までのネタバレを含むため、注意してほしい。

『Limbus Company』は、Project Moonが開発・運営するRPGだ。主人公ダンテはリンバスカンパニーの管理人として12人の囚人たちを引き連れ、各地に残された「ロボトミーコーポレーション」の支部から「黄金の枝」を回収する任務を引き受けることになる。案内人であるヴェルギリウスや、バスの運転手であるカロンらとともに、さまざまな文化や特色を持つ都市を渡り歩いていく。


今回のアップデートでは、囚人・ドンキホーテの「矛盾した行動」が修正された。その矛盾した行動とは、メインストーリー3章のダンジョンにおける選択肢イベントである。本作ではダンジョン内でイベントが発生すると、好きな囚人から1名を選んで判定を行い、その成否によってメリットやデメリットを享受することとなる。

修正されたイベントは「赤く熱された道を囚人1名に裸足で渡らせ、終点のレバーを操作させることで全員で突破できるようにしてもらう」というもの。囚人1名を選んで靴を脱がせ、道を拓くために足の裏が焼ける苦痛を味わってもらうという、『Limbus Company』らしいイベントである。判定は12名のキャラクターから好きな人物を選ぶことができたが、今回のアップデートではドンキホーテの「矛盾した行動」が修正されている。


ドンキホーテは、大きな槍を持った小柄な女性だ。都市の治安を維持するヒーロー的存在・フィクサーに並々ならぬ関心を抱いており、ハイテンションでオタク的な言動もしばしば見受けられる。フィクサーへの憧れからか正義感も強く、空気の読めないところが多々ありつつも、困っている弱者を見捨てることのできない熱意に満ちた人物だ。言いくるめ方次第では皆のために赤く熱された道を裸足で進むことも厭わなそうなキャラクターだが、イベントの矛盾はどこにあるのだろうか。その秘密は、先月8月8日に配信された6.5章「ワープ特急殺人事件」にて明かされている。

「ワープ特急殺人事件」において、敵の謀略にかかり窮地に陥った主人公一行。しかし、敵に抵抗するさなか、ドンキホーテの足から運動靴が脱げた瞬間、ドンキホーテが異形のものに変身し、敵を瞬殺するという場面があったのだ。その後、靴を履き直すと彼女は何も覚えておらず、いつもどおりの様子に戻っていた。彼女にとって靴を脱ぐという行為は、かなり重いものらしい。その証拠に、どんなときでもドンキホーテは運動靴を履きっぱなしでいるとのことだ。

修正前の「赤く熱された道」では、ドンキホーテは運動靴を脱いで裸足で渡ることができていた。異形に変身することも、記憶を失うこともなく、である。しかし、修正後のドンキホーテは判定に-100というやけくそ気味な補正がかかり、判定は必ず失敗するようになった。テキストも専用のものに差し替えられており、絶対に靴を脱がないというドンキホーテの意志が感じられる。

修正後のドンキホーテの反応


本編で明かされた設定によって、過去のダンジョンの判定に修正が入った『Limbus Company』のドンキホーテ。過去のダンジョン制作中にドンキホーテの設定が決まっていたのかは定かでないが、後からダンジョン側を修正して辻褄を合わせるという、面白い事例となった。

Limbus Company』はPC(Steam)/iOS/Androidにて配信中だ。ドンキホーテが主人公となる7章「夢の終わる」は、2024年10月配信予定である。

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