レノボ製ポータブルゲーミングPC「Legion Go S」ではSteamOSを正式採用。Steam Deck以外のデバイスについに

Valveは1月8日、Steamニュースを更新し、SteamOSがLegion Go Sに正式採用されると発表した。サードパーティ製携帯型デバイスがSteamOSを正式採用するのは、同デバイスで初めてとなる。

Valveは1月8日、Steamニュースを更新。同社が提供するSteamOSについて、Steam Deck以外のサードパーティの携帯型デバイスにも搭載されることを発表した。Lenovoより販売される「Legion Go S」が、SteamOSの公式ライセンスを受けたサードパーティ携帯型デバイスとなる。

SteamOSは、Linuxベースのオペレーティングシステムだ。Valveの携帯型ゲーミングPCであるSteam Deckに標準採用されている。Steam向けゲームのプレイに特化したOSであり、基本的なUIはSteamのBig Pictureモードと共通。Steam Deckにおいては、Steamのライブラリやストア、各種設定に簡単にアクセスできるほか、互換レイヤーのProtonを介して対応するWindows向けゲームもプレイ可能となっている。

Valveは、これまでSteam Deckにしか標準搭載されていなかったSteam OSをサードパーティ製携帯型デバイスにも正式に提供する方針を掲げてきた。今回、テクノロジー関連の見本市CES 2025にてLenovoより発表された「Legion Go S」が、その第一弾となることが明らかになった。

Legion Go Sは、Lenovo製のポータブルゲーミングPC。ボディが白いWindows版と、ボディが黒いSteamOS版の2バージョンがリリースされる予定だ。同デバイスはCPUにAMDのRyzen Z1 ExtremeもしくはRyzen Z2 Goを搭載。Legion Goでは左右のコントローラーがNintendo Switchのように取り外せる点が特徴となっていたが、Legion Go Sではそうした機能を廃した廉価版となっているようだ。

Legion Go S がSteamOSの公式ライセンスを受けるにあたっては、SteamOSの開発チームがLenovo Legion Go Sをサポート。Legion Go SでのUXをよりよくしていくためのアップデートを提供していくとのこと。さらにValveは、Legion Go Sをサポートするための作業にて、他の携帯型デバイスとの互換性も向上するとしており、Legion Go Sがリリースする前に、他デバイスでのエクスペリエンスを向上させるSteamOSのベータ版をリリース予定と発表している。

ちなみに昨年8月にはSteamOSがアップデートにて、ASUS製の携帯型ゲーミングPC「ROG Ally」に関連するアップデートが実施。海外メディアThe Vergeに対し、ValveでSteam Deckの開発に携わるLawrence Yang氏が伝えたところによると、同アップデート内容は「SteamOSにおけるサードパーティ製品のサポートに関連するもの」であったという(関連記事)。またSteamOSにおいて、ほかの携帯型デバイスのサポートを追加する作業が進められていることも伝えられていた。

そうしたValve側の方針もあり、今回Legion Go SにてSteamOSの正式採用が決定したのだろう。なおValveは今後SteamOSが公式にサポートされるデバイスを追加予定としている。Legion Go Sを先駆けに、他の携帯型ゲーミングPCにてSteamOSが正式採用されるか、引き続き注目されるところだ。

Kosuke Takenaka
Kosuke Takenaka

ジャンルを問わず遊びますが、ホラーは苦手で、毎度飛び上がっています。プレイだけでなく観戦も大好きで、モニターにかじりつく日々です。

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