『Hunt: Showdown』史上最大アプデ配信で大盛況、しかしSteam直近レビューが「やや不評」に。UIやパフォーマンスに問題ありとして

PvPvE対戦FPS『Hunt: Showdown』においてゲームエンジンの刷新を伴う本作史上最大規模のアップデートを実施。プレイヤーが殺到しているものの、UIには不満の声が上がっているようだ。

Crytekは8月16日、 PvPvE対戦FPS『Hunt: Showdown』においてゲームエンジンの刷新を伴う本作史上最大規模のアップデートを実施した。あわせてタイトルも『Hunt: Showdown 1896』に改題。多くの追加要素も実装されさっそくプレイヤーが殺到しているものの、Steamユーザーレビューには不満の声が上がっているようだ。海外メディアGamesRadar+が報じている。

『Hunt: Showdown』は、PvPvE対戦FPSだ。怪物たちが跋扈する1895年を舞台に、プレイヤーはハンターとしてモンスターの討伐を生業としていく。プレイヤーは、モンスターを討伐することで報酬を獲得。そのうえでマップ上に存在する、ほかのプレイヤーに狩られないように生き延びなければならない。もしほかのプレイヤーに狩られてしまうと、持ち運んだ武器や報酬を失う場合もある。

本作は8月16日に『Hunt: Showdown 1896』と題した超大型アップデートをリリース。このアップデートは以前より本作史上初の規模となるアップデートになることが予告されていた(関連記事)。今回のアップデートの大きな目玉として、ゲームエンジンをCryEngine 5.11エンジンに刷新。また、本作にとって3年以上ぶりとなる新マップ「Mammon’s Gulch」も登場。新たな武器も多数追加され、本作の銃撃戦には弾道低下の概念が追加。PvPvEのメカニズムにも多数の調整が加えられるなど、まさにゲーム刷新級のアップデートとなっている。

そんな本作はさっそく、アップデート配信直後に本作のSteam版における同時接続ユーザー数がピーク時で6万人以上を超えるなど、本作史上最大の盛況を見せている(SteamDB)。しかしその盛況とは裏腹に、直近30日間におけるSteamユーザーレビューは約66%以上のユーザーが不評を投じる「やや不評」の状態となっている。大型アップデートが行われた直後の8月15日以降で、約8000件を超える大量の「不評」レビューが寄せられていることが確認できる。

投稿されたレビュー内容では、その多くが本作で刷新された新たなUIに不満を述べている。従来のUIに比べて、必要な情報にアクセスするための階層の多さや、横スクロールなどを要求するなどといったユーザーエクスペリエンスの悪さ、そしてUI自体の視認性の低さなどで、PC版ユーザーから多くの不満の声が上がっているようだ。


実際のパッチノートにおいても、従来のUIは元々PC用に設計されたものであり、PC/コンソールの両方のプレイヤーに十分な体験を提供できなかったとして、新たなUIをデザインしたことがCrytekにより明言されている。この変更はすべてのプラットフォームでアクセシビリティを向上させ、ユーザーフレンドリーなUIを実現するためであったとのことであるが、実際にUIを触ってみた多くのPC版プレイヤーに対して、従来よりも使いにくいUIという印象を大きく与えてしまっているようだ。

また別のレビューでは、PC 版の最適化が不十分であるという声も上がっている。一部プレイヤーからは大型アップデート後にフレームレートが大幅に低下したとの報告や、ゲームのフリーズ、クラッシュが頻発するとの声が上がっている。大型アップデートにともないゲームエンジンをCryEngine 5.11エンジンに刷新した関係で、PC版におけるシステムの必要条件も向上している。そういったアップデートがパフォーマンス面に影響を及ぼしている可能性もありそうだ。


そういったレビューが多く寄せられ、現在は「やや不評」状態となっており、レビュー爆撃のような状況に陥っている本作のSteamユーザーレビュー。しかし多くの不評レビューが寄せられてはいるものの、そのレビュー内容を見ると、新マップ「Mammon’s Gulch」における体験や、弾道の距離による低下といったゲームプレイにおける新たな要素といった内容については好評の声を寄せるものも多い。従来の『Hunt: Showdown』のゲームプレイを順当に進化させているとして、プレイヤーからはおおむね好意的に受け入れられているようだ。

それであっても、すべてのユーザーが直面するであろうUIとパフォーマンス面の問題については改善を求める声が多く上がっており、本作の評価にも大きな影響を及ぼしているのが現状のようだ。本作は2019年のリリース以降、コミュニティのフィードバックを受け入れ度重なるアップデートを続け、根強い人気を誇ってきた作品。今回のコミュニティの不満の声を受け、今後Crytekがどう問題に対応するのかといった動きにも引き続き注目したいところだ。

『Hunt: Showdown』はPC(Steam)および海外コンソール向けに発売中。また本稿執筆時点でFree Weekendキャンペーンを実施しており、8月20日午前2時まで無料でプレイする事が可能となっている。

Jun Namba
Jun Namba

埼玉生まれBioWare育ちです。悪そうなやつはだいたいおま国でした。RPG全般が好きですが、下手の横好きでいろいろなジャンルに手を出しています。

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