発売当時大混乱だった『GTA:トリロジー:決定版』、まさかの2年ぶり大改修アプデ。あわせて当初の開発元が権利表記からひっそり消える
Rockstar Gamesは11月13日、『グランド・セフト・オート:トリロジー:決定版』のPC/PS5/Xbox Series X|S版に向けて約2年ぶりの最新アップデートを配信した。「クラシック・ライティング」設定の導入や、さまざまな不具合修正が反映されている。
本作は、『グランド・セフト・オートIII』『グランド・セフト・オート:バイスシティ』『グランド・セフト・オート:サンアンドレアス』の3タイトルをリマスターしセットにした作品だ。テクスチャの高解像度化、描画距離の向上、新たなライティングなどグラフィック面が変化。また『グランド・セフト・オートV』のスタイルを採用した操作性や照準システムなど、ゲームプレイ面にも変更がほどこされている。
今回、本作PC/PS5/Xbox Series X|S版に向けて約2年ぶりの最新アップデートがサプライズ配信された。昨年12月にリリースされたiOS/Android版におけるさまざまな仕様を、PC/PS5/Xbox Series X|S版に実装する内容だ。大きな変更としては、PC/PS5/Xbox Series X|S版にも「クラシック・ライティング」設定が導入。「決定版」における新たなライティングから、オリジナル版に近い雰囲気のライティングに変更可能だ。
また今回のアップデートでは、さまざまなバグ修正・調整もほどこされている。グラフィックの不具合のほか、照準しながら走った際のアニメーションの不具合など、修正・調整された点は多岐にわたるようだ。
なお『グランド・セフト・オート:トリロジー:決定版』は2021年11月の発売当初さまざまな問題を抱えていた作品だ。PC版が一時販売取り下げになるトラブルがあったほか、ゲーム内容でもバグの多さや、オリジナル版になかったグラフィック表現が一部目立ちすぎるといった点に不満が噴出していた。そうした状況を受けて、販売元Rockstar Gamesが謝罪する事態となっていた(関連記事1、関連記事2、関連記事3)。
その後本作に向けては複数回のアップデートが実施され、不具合の修正やグラフィック表現の切り替えが可能な設定項目の導入がおこなわれた。また先述したとおりiOS/Android版には「クラシック・ライティング」設定が実装。ユーザーからはPC/コンソール版への実装を求める声も見られ、今回のアップデートでついにPC/PS5/Xbox Series X|Sにて実装された格好だ。
ちなみに今回のアップデートにより、ゲーム起動時の権利表記からGrove Street Gamesの名前がひっそりと消えている。Grove Street Gamesは『グランド・セフト・オート:トリロジー:決定版』の当初の開発を担当していたスタジオであり、アップデートによって名前が消えた理由は定かではない。ただ先述したように当初の本作は品質にさまざまな問題を抱えていたこともあってか、iOS/Android版については別の開発元Video Games Deluxeが担当していた。Grove Street Gamesの手を離れたのちに、長らく修正対応がおこなわれてきたことも関係しているのかもしれない。
『グランド・セフト・オート:トリロジー:決定版』はPC/PS5/PS4/Xbox Series X|S/Xbox One/Nintendo SwitchおよびiOS/Android向けに発売中。モバイル版はNetflix加入者向けにも提供されている。今回のアップデートはPC/PS5/Xbox Series X|S向けに配信中だ。