『FF7 リバース』がThe Game AwardsのGOTY候補に選ばれ「欧州で売上268%アップした」とのメディア調査報告。早くも売上に追い風、浜口Dも喜ぶ
海外メディアGamesIndustry.bizの責任者であるChristopher Dring氏は11月30日、同誌の調べに基づく欧州全域でのゲームの売上データを紹介。これによるとThe Game Awards 2024のGame of the Year部門にノミネートされた作品の売上が増加しており、特に『ファイナルファンタジーVII リバース』(以下、FF7リバース)と『メタファー:リファンタジオ』(以下、メタファー)は大幅な売上増加がみられたという。
The Game Awards(以下、TGA)は、毎年恒例となるゲームの祭典だ。同イベントでは、さまざまな珠玉のゲームたちに、Game of the Year(以下、GOTY)を始めとしてジャンル・音楽・アートなどの枠組みのなかで栄誉が贈られる。今年のTGAは日本時間12月13日9時30分から開催予定だ。
そして先日11月19日には、今年のTGAにおいて栄冠を受け取る候補となるタイトルラインナップが明らかになった(関連記事)。そのうちGOTYへの選出作品は以下の6作品だ:
アストロボット
Balatro
黒神話:悟空
エルデンリング SHADOW OF THE ERDTREE
ファイナルファンタジーVII リバース
メタファー:リファンタジオ
今年を代表する作品が名を連ねており、どの作品が栄冠を手にするか注目されるところ。一方でノミネート作品発表後、欧州ではその多くが売上増加を見せているという。GamesIndustry.bizの責任者であるChristopher Dring氏が報告している。
Dring氏によれば、『FF7リバース』についてはノミネートの発表後、前週比で268%もの売上アップがみられたという。また『メタファー』は172%、『アストロボット』は61%、『エルデンリング』は38%売上が増加したとのこと。ほか、GOTY選出作品ではないものの、Best Narrativeなど複数部門に選出された『SILENT HILL2』リメイク版も43%売上がアップしていたそうだ。
ちなみにDring氏によると、年末にさしかかることもあってか毎年この時期にはゲームの売上が伸びる傾向もあるほか、上述の作品はそれぞれ現状の売上規模自体は大きくないとのこと。それでもTGAへのノミネート発表後、着実な売上増加が見られたようだ。
Dring氏の報告を見るに、特に『FF7リバース』についてはGOTYへのノミネートが売上を大きく後押しした様子だ。ノミネート作品のなかでももっとも発売時期が早かったこともあり、改めて年の瀬のアピールタイミングとなったのかもしれない。ちなみに本作のディレクターを務める浜口直樹氏もDring氏の報告に反応。ユーザーへの感謝と今後の意気込みを伝えている。
このほかTGAのノミネート作品発表前後の、Steamのグローバルの週間売上上位100位のランキングを見てみると、11月5日~11月12日の期間ではランキングになかった『Balatro』が、11月19日~11月26日にかけて40位に「カムバック」としてランク入り。同作もTGAのGOTYへのノミネートで話題となったタイトルであり(関連記事)、売上に繋がったのだろう。
ちなみに『Balatro』は11月28日より開始されたSteamオータムセールで割引対象となっていることもあってか本稿執筆時点のランキングでも45位に位置している(関連記事)。また同セールでの割引対象である『メタファー』も順位を大きく上げて23位にランクイン。TGAをはじめアワード選出での知名度向上と、ホリデーシーズンのセールとの相乗効果で売上が底上げされる傾向もうかがえる。
なお先述のとおりThe Game Awards 2024は日本時間12月13日9時30分から開催予定。GOTYをはじめ各種アワードをどの作品が受賞するのかは注目されるところだ。栄冠に輝いた作品は、セールス面でもさらに追い風となることだろう。