“FF9リメイク”への期待が急に高まる。発端は「ビビの台詞つぶやき」
スクウェア・エニックスの公式Xアカウントは4月7日、『ファイナルファンタジー IX』内の台詞についてポスト。この投稿を発端に、リメイクの匂わせではないかとの憶測が突如広まっている。

スクウェア・エニックスの英語向け公式Xアカウントは4月7日、「知ってる人は知っている」として『ファイナルファンタジー IX』(以下、FF9)内の台詞のスクリーンショットをポスト。作中の台詞の紹介に過ぎないものの「“FF9リメイク”の匂わせではないか」といった妙な賑わいが国内外に広がっている。
『FF9』は、『ファイナルファンタジー』(以下、FF)シリーズの9作目だ。主人公となるのは、旅芸人一座「タンタラス団」の団員ジタン。一座がアレクサンドリア王国の王女ガーネットを誘拐しようとしたところ、偶然にもガーネットもまた国を出ることを望んでいた。奇妙な利害の一致により始まった旅を繰り広げる一団は、黒魔導士の少年ビビや、ク族のクイナらと出会いながら、クリスタルをめぐる壮大な運命に巻き込まれていく。
本作は2000年7月7日にPlayStation向けに発売。SFやスチームパンクな世界観が取り入れられた『FF7』『FF8』とは異なり、ファンタジー色の強い世界観に回帰した点が特徴だ。リマスター版がPCやモバイルなど向けに配信され、さらにPS4やNintendo Switch、Xbox One版もリリース。懐かしく牧歌的な同作のファンタジー世界はグローバルに根強い人気があり、先日には全世界累計出荷・ダウンロード販売本数が890万本以上を記録していることが明らかとなった。
今回、スクウェア・エニックスの海外向け公式Xアカウントが「知ってる人は知っている(If you know, you know)」としてポストを投稿。添付されているのは「My memories will be part of the sky…」とのテロップが表示された、『FF9』のスクリーンショットだ。これは、日本語版においては「ボクの記憶を空へあずけに行くよ……」というビビの台詞。過去には公式から名台詞として挙げられることもあった台詞であり、ストーリーとあわせて印象に刻まれていたユーザーもいるようだ。
なおスクウェア・エニックスの英語向け公式Xアカウントはこれまでにも『FF』シリーズなどの過去作にまつわるさまざまなスクリーンショットを投じてきた。今回の投稿もその一環と見られ、特に深い意味はない可能性もある。とはいえこの投稿を発端に突如“リメイクの匂わせではないか”といった憶測が国内にも波及しているようで、国内X上では「FF9リメイク」とのワードがトレンド入りを果たしている。特に深い意味のなさそうな“ビビの台詞投稿”が発端と知らない人も多いようで、どこからともなくリメイク説が浮上しているようにも見える不思議な状況だ。
リメイク説が妙な広まりを見せている背景として、先月3月31日には『FF9』の25周年記念特設ページが公開されたばかり。あくまで作品のアニバーサリーを祝うサイトであったが、この際にもリメイクの可能性があるのではないかといった期待も寄せられていた。続けて投じられた『FF9』にまつわるポストには、“リメイクの匂わせ説”も生じているわけだろう。

本当にリメイクの匂わせかどうかはさておき、海外公式の何気ないポストから国内X上でトレンド入りしている点は興味深く、改めて『FF9』の根強い人気もうかがえる。ちなみに本作は2019年から、つまり令和になってからの約6年間で290万本もの売上を重ねてきたようだ(関連記事)。リマスター移植版もかなり売れているとみられ、今後リメイクなどの新展開が用意される可能性はゼロではない。
なおスクウェア・エニックスでは長らく『FF7』のリメイクプロジェクトが進められてきたが、現在締めくくりとなる第3作が開発中。今回“FF9リメイク説”が話題となっている点からは、次なるリメイクプロジェクトが打ち出されるかどうかも注目されている状況が垣間見える。いずれにせよ現時点では“FF9リメイク”は公式発信ではなく、ビビの台詞を発端とするユーザー間の憶測である点には留意したい。
『ファイナルファンタジーIX』は、PC(Steam/Microsoft Store)/Nintendo Switch/PS4/Xbox One/iOS/Android向けに発売中だ。