ある新作ソウルライクゲーム、発売直前にして「Xbox版のみ」リリースの無期限延期が告知される。いわく「マイクロソフトが2か月返事をしないから」


デベロッパーのJyamma Gamesは現地時間9月2日、ソウルライク・アクションRPG『Enotria: The Last Song(エノトリア:ザ ラスト ソング)』のXbox版について、リリースの無期限延期を発表した。本作はPC(Steam/Epic Gamesストア)/PS5向けには9月19日に発売予定。Jyamma GamesのCEOであるJacky Greco氏によれば、どうやらマイクロソフトとのやり取りに問題があったため、Xbox版の発売を延期することになったようだ。

『エノトリア:ザ ラスト ソング』は、イタリアの伝承や文化の影響を受けるソウルライク・アクションRPGだ。開発を手がけるのはイタリアに拠点を置くJyamma Games。本作の舞台は、カノヴァッチオと呼ばれる終わりなき邪悪な演劇に飲み込まれてしまった世界。その演劇において役目を与えられていない唯一の存在である主人公「変化の仮面」が、世界を停滞から解放させるべく危険で美しい世界を冒険する。


本作については当初PC(Steam/Epic Gamesストア)/PS5/Xbox Series X|S向けに今年6月21日にリリースされる予定だった。しかしながらフロム・ソフトウェアが『エルデンリング』のDLC「SHADOW OF THE ERDTREE」を同日にリリースすると発表したため、リリース日を被せる“自滅的な行為”を避けるために2か月ほど発売を延期したこともあった(関連記事)。

しかしながら、今回はXbox Series X|S向けのリリース日について、無期限延期するとの発表がおこなわれた。公式サイトでは、Xboxコミュニティに対し延期についての謝罪が述べられた。


この突然の延期発表についてはコミュニティ内でも、契約の関係や、Series Sのスペックの問題などがあるのではないか、などとさまざまな憶測が飛び交った。そんな中、Jyamma GamesのCEOを務めるJacky Greco氏は公式DiscordX上でユーザーの声に回答。リリースが遅れる理由について、マイクロソフト側からの連絡がこないことを挙げている。

同氏はXboxでのリリースに関してマイクロソフトに以前より回答を求めていたものの、すでに2か月ほど返事が来ていない状況にあると語った。ちなみに、公式Xアカウントでの声明いわく、『エノトリア:ザ ラスト ソング』は既にXbox Series X|Sで問題なく動作する状態にあるという。Jyamma Gamesとしては、あとはマイクロソフト次第、ということなのだろう。

またGreco氏によれば、先述の返信の遅れによりストアページの開設も進んでいないとも語っている。実際にストアページを確認してみると、Steam/Epic Gamesストア/PS5はすでに準備がされているが、Xbox版は発売約2週間前となった本日9月3日時点でもページが存在していない。こうした状況によって、Xbox向けの9月19日リリースは不可能と判断し、延期する流れとなったようだ。


突如としてXbox向けのリリースが延期された『エノトリア:ザ ラスト ソング』。現時点でマイクロソフトからJyamma Gamesに向けてコンタクトが取られているかは不明。とはいえ、Greco氏が語るところではJyamma Games側のXbox向けへの販売準備は出来ていると見え、連絡が取れ次第リリースの告知もされるのかもしれない。いずれにせよ、当面はマイクロソフトからの連絡を待つしかないようだ。

Enotria: The Last Song(エノトリア:ザ ラスト ソング)』はPC(Steam/Epic Gamesストア)/PS5向けに9月19日リリース予定。Xbox Series X|S向けのリリース日は未定だ。

【UPDATE 2024/9/4 21:36】
Jacky Greco氏は9月4日、マイクロソフト側から今回の状況への謝罪があったことを公式Discordにて報告した。現在できるだけ早く問題を解決できるように取り組んでいるそうで、コミュニティにもなるべく早く続報を知らせるとしている。