『デジモンワールド』第1作の“復活PC移植”を望むファン活動が過熱、GOG主催の「PC移植してほしいゲーム投票」サービスにて。あまりの熱にGOGも応援
GOG.comは2月6日、同サイトの新サービス「Dreamlist」にて『デジモンワールド』のPC版リリースを望む投票が多く集まっていることを報告した。ファンコミュニティの団結により、記録的スピードで票が寄せられているという。
『デジモンワールド』は、1999年1月に当時のバンダイから発売された、PS向けモンスター育成RPGだ。携帯型育成ゲーム機『デジタルモンスター』シリーズのモンスターである、デジモンたちが3Dグラフィックにて登場する点が特徴。主人公となるのは『デジタルモンスター』のゲーム内世界に吸い込まれた少年。この世界は危機に瀕しており、相棒となるデジモンを育てながら、冒険を繰り広げる。食事や睡眠、トイレ、そして寿命といった『デジタルモンスター』を踏襲する育成システムが持ち味だ。
『デジモンワールド』は第1作を皮切りにさまざまなシリーズ作品が展開されており、直近では2016年3月にPS Vita向けに『デジモンワールド -next 0rder-』が発売され、2017年2月にPS4向けに、Nintendo Switch向けに2023年2月に新要素を追加した移植版がリリースされた。一方でシリーズ第1作については、これまで韓国でPC移植版が展開されたのみ。PSのゲームアーカイブスを含め、ほかの移植がこれまでにおこなわれていない。
そうした中でGOG.comは、『デジモンワールド』の現行PC版を望むユーザー投票が大きな盛り上がりを見せていることを報告している。GOG.comは、DRMフリーのクラシックゲームを数多く取り扱っていることで知られる、ゲームの保存活動にも積極的なPCゲームストアだ。
GOG.comでは先月1月29日より新たな取り組みとして「Dreamlist」を導入。GOG.comで追加あるいは復活させてほしいゲームにユーザーが投票できるコミュニティツールとなっており、リストにないゲームはユーザーが追加を申請することも可能。このDreamlistにユーザーにより『デジモンワールド』が追加され、さっそく本稿執筆時点で約1万5000票を獲得している。ユーザー追加タイトルとしては、得票数がもっとも上位に食い込む人気ぶりだ。
GOG.com公式によるとこの現象はコミュニティが一致団結してDreamlistの情報を広めたことが背景にあるそうで、記録的なスピードで投票が集まっているようだ。またDreamlistではほかの『デジタルモンスター』関連作品も注目を集めているという。
ちなみに先日GOG.comでは『DINO CRISIS』および『DINO CRISIS 2』の現行PC向け新移植版がリリースされたことで注目を集めていた(関連記事)。また昨年には、『バイオハザード』の初期3作品の新たな現行PC移植版がリリース。『バイオハザード』の初期3作品は移植に際して、GOG.comが共同開発をおこなったという。
ときには共同開発として移植に携わりつつ、過去の作品の“復活”に注力してきたGOG.com。なお今回の『デジモンワールド』のDreamlistでの投票はあくまでユーザー投票であり、GOG.comがIP所有者にコミュニティの関心を伝えるための取り組みだ。そのため投票の多さがGOG.comでの発売を確約するわけではないものの、なかなか注目を浴びる機会のない過去作品でも需要を示せる機会となるだろう。
Dreamlistでは『デジモンワールド』のほか、『バイオハザード CODE:Veronica』が本稿執筆時点で約4万票を得るなど、さまざまなタイトルに票が寄せられている。先述のとおり投票結果が移植に繋がることを確約するわけではないものの、GOG.comにて復活してほしいタイトルがあれば票を投じてみるのもいいかもしれない。