『デイヴ・ザ・ダイバー』を手がけたミントロケット、なんと独立。引き続きネクソン傘下ながら「社内サブブランド」から一転して「会社」に


ミントロケット(MINTROCKET)は9月11日、ネクソンから完全子会社として独立することを発表した。今後はミントロケットのブランドを拡大し、ゲームを迅速に開発していくという。

ミントロケットは、ネクソン内のサブブランドであった。当初は2022年4月にネクソン内の小規模チームとして発足。少数精鋭のメンバーで、既存の開発プロセスにとらわれないユニークでチャレンジングなタイトルを創出することを目的に設立されたという(弊誌インタビュー記事)。

そんなミントロケットが開発を手がけた『デイヴ・ザ・ダイバー』は、2022年10月にSteamで早期アクセス配信開始。主人公デイヴとして、昼は海に潜って魚を捕り、夜には捕った魚を出す寿司屋に運営するゲームだ。早期アクセス時点でユニークなシステムや各要素の品質の高さなどから高い評価を獲得。アップデートによりさまざまなコンテンツが実装され、2023年6月に正式リリースされた。その後、Nintendo Switch/PS5/PS4向けにも発売されている。


今回、ミントロケットはネクソンの完全子会社として独立することを発表した。スタジオのCEOはディレクターであったファン・ジェホ氏が担当するとのこと。ネクソンが注力する大規模なゲームではなく、エンゲージメントの高い小規模なゲームをグローバル向けに開発していくという。また、業務手続きを簡素化し、迅速な意思決定を行うなど、自律的な企業文化を醸成していくこともアピールされている。

なお直近でミントロケットでは、『デイヴ・ザ・ダイバー』のサポート・新展開に加えて、韓国を舞台にしたPvPvEゾンビ脱出サバイバルゲーム『NAKWON: LAST PARADISE』の開発が進められていた(関連記事)。一方でSteamDBを見るに、5月に開発元の記載がミントロケットからネクソンに変更。ミントロケットの独立に向けて、同作の開発はネクソン側に移管されたのかもしれない。

大企業ネクソン内のサブブランドから、完全子会社スタジオとして独立を果たすミントロケット。もともと独自路線でチャレンジングな開発をおこなう方針をとっていたとみられるものの、今後はさらに自由な姿勢でオリジナルタイトルを創出していくのだろう。人気作『デイヴ・ザ・ダイバー』を手がけたミントロケットが独立後にどのようなゲームを生み出すのか、注目していきたい。