『アーマード・コア6』の“ルビコン空手”達人に世界が注目。150~200時間もかけた「アイスワームノーダメ撃破」の裏側を訊いたら、「精神が削られた」らしい

『ARMORED CORE VI FIRES OF RUBICON(アーマード・コア6)』の「アイスワーム」を“空手で”ノーダメージ撃破した猛者が国内外で注目を浴びている。

動画投稿者の2K(にけ)氏は1月6日、『ARMORED CORE VI FIRES OF RUBICON(アーマード・コア6)』の「アイスワーム」を“空手で”ノーダメージ撃破したとSNS上に投稿した。同投稿は注目を集めており、海外メディアPC Gamerでも報じられ国外でも話題となっている。このたび弊誌は凄まじい挑戦を達成した2K(にけ)氏に話を伺った。

『アーマード・コア6』は、フロム・ソフトウェアが手がけるメカカスタマイズアクションゲーム『アーマード・コア』シリーズの最新作である。2023年8月25日にPC(Steam)/PS4/PS5/Xbox One/Xbox Series X|S向けに発売された。プレイヤーは身体の改造を施された強化人間「621」として、自らの戦闘メカ「アーマード・コア(AC)」を駆り、エネルギー資源コーラルを巡る戦いに身を投じることになる。ストーリーを進めていくシングルプレイモードのほか、ランクマッチなどのオンライン対戦モードも搭載している。

「アイスワーム」は本作に登場する敵キャラクターである。とてつもなく巨大なミミズのような姿のメカで、地中を何の抵抗もないほどに掘って進むことができるパワーと、通常の攻撃がほとんど効かないほど強力な二重のシールド、それらを突破してもなお頑丈な装甲を兼ね備えている。この敵と戦うことになる顛末については割愛するが、本作中でも屈指の強敵として描かれており、一部プレイヤー間では“ルビコニアンデスワーム”の愛称でも知られている。

通常、アイスワームを打ち倒すためには強固なシールドを突破するための専用兵装「スタンニードルランチャー」を使うことになるが、プレイヤーが破壊することになるシールドには通常の攻撃でもわずかながらダメージを与えることが可能だ。この仕様が一部のプレイヤーの心に火を点け、スタンニードルランチャー無しでアイスワームを撃破する挑戦がおこなわれてきた。挑戦の内容は次第にエスカレートし、XユーザーのIBIS氏が11月に、アイスワームをスタンニードルランチャー無しでノーダメージ撃破するチャレンジをユーザーに呼びかけた。そして今回、2K(にけ)氏により武器を用いない直接近接攻撃、通称「ルビコン空手」や「ルビコン神拳」といった戦法によるノーダメージ撃破が報告されたかたち。

ちなみに同投稿では150時間から200時間かかったとされているが、これは挑戦開始からノーダメージ撃破達成までの総プレイ時間であり、何度もリトライを要した模様だ。撃破を達成した際のプレイ時間は25分ほどとのことながら、もちろん25分もの間アイスワームの行動パターンを正確に見切り、ノーダメージの状態を保って精密なルビコン空手の操作を続けるのは至難の業と言うほかない。投稿された動画を見ると、慎重かつ大胆に“飛び蹴り”を繰り返す様子が確認可能だ。なお、投稿で紹介されている動画はシールド破壊時や撃破時のシーンだけとなっているが、ミスがあったため、カット編集のないフルバージョン動画については撮影し直すそうだ。現状では今回の動画のフルバージョンが、限定公開にて投稿されている

ところで2K(にけ)氏のアセンブル(機体のパーツ構成のこと)は一見ノーダメージ撃破を達成するのに適していないようにも思われる、機体重量の大きなものとなっている。これはアイスワームのシールドを破壊する最後の支援砲撃の後には時間制限があり、すばやくダメージを与えなければシールドが復活してクリア不能となってしまうことに理由がある。ルビコン空手によるダメージは機体重量により変動するので、敵の攻撃を回避できる機動性をギリギリ保ちつつ、シールド復活までの時間内に十分なダメージを出せるバランスが考慮されているわけだ。

ちなみに2K(にけ)氏は2023年12月を皮切りに、ルビコン空手によるさまざまなミッションの攻略動画を投稿してきた人物。ノーダメージではないルビコン空手でのアイスワーム撃破動画は2025月6月にすでに投稿され、上述したような戦略が解説されていた。なお同氏の確認する限りでは、ルビコン空手でのアイスワーム撃破は国内YouTube上では4人目の達成者だったという。同氏はこのほかにもジャガーノートやスマートクリーナーといった数々の敵を徒手空拳でノーダメージ撃破してきた、まさにルビコン空手の使い手である。なぜ長期にわたってルビコン空手を続けてきたのか、そのモチベーションの源泉などを同氏に伺った。

──2023年末ごろから長期にわたってルビコン空手系の縛りプレイを続けられていますが、始めたきっかけは何だったのでしょうか。

2K(にけ)氏:
二周目ストーリープレイの配信中に「多重ダム防衛をパイルで二枚抜きした人がいる」というコメントをいただきました。ほなパイル1本でやってみようかとなったところ、更に「空手でやった」というコメントもあって、そんな世界があるのかとパイルも外して挑戦してみたのがルビコン空手を始めたきっかけです。

──非常にシビアで地道なプレイスタイルだと思いますが、2年以上続けられたモチベーションの源は何でしょうか?

2K(にけ)氏:
先の「多重ダム防衛」を空手でクリアが出来ず、空手で順番にミッション攻略して上達したら、いつか「多重ダム防衛」もクリア出来るようになるのではないかという気持ちがあって続けていました。

長く続けていくうちに武器を使うスタイルとはまた違った操作感や攻略の奥深さにハマっていきました。また、近接のみでも攻略ができるようにそれとなく隙が用意されていたり、普通遠距離で闘うような所でも近距離からの回避の為の見極め方法がちゃっかり用意されていることに気付き、フロムスゲーという感動も長く続けてきた要因となっています。

※見極めの例(ストライダーのアイボール)

──アイスワーム戦については過去に空手で撃破する動画を投稿されていますが、ほかのボスやミッションと比べてどのような難点のある相手なのでしょうか。

2K(にけ)氏:
動いているアイスワームは接触による攻撃判定がありますが、その接触判定が無くなって近接攻撃を入れられるパターンが2パターン存在しています。その2パターンを待ち続ける根気が必要です。一回あたりの挑戦もどうしても長くなりますし、他に比べてその時間が難点と言えると思います。

── このたびのアイスワーム戦の空手ノーダメージ撃破においては、過去のチャレンジと比べてどんな難しさがありましたか。

2K(にけ)氏:
後半戦に入るとアイスワームがコーラル漏れという形で電気のようなものを纏います。当然これにもダメージ判定があります。ノーダメージを目指す場合、ビリっとしないお顔の上の方の小さな範囲を正確に蹴り込む必要がありました。

雪原は一見平坦に見えて丘になっていたり凹凸があったりして、そこにアイスワームの顔の一部が埋もれるとどうもコーラル漏れの判定も持ち上がって来るようで、攻撃しても大丈夫かどうかの判断が難しく感じた所です。

ノーダメージチャレンジを始めた頃はこの見極めが全くできず蹴ってみるまで分からない完全な運ゲーで、いつか達成できるだろうとは思うものの、精神が削られるような思いで周回を続けたチャレンジでした。

──ルビコン空手入門者に向けてアドバイス、初心者でも楽しみやすいミッション等があればぜひご教示お願いします!

2K(にけ)氏:
ルビコン空手はいいぞぉ! 武器を持たない分だけ軽くなるしエネルギー負荷気にしなくて良いし弾薬費もかからない! なにより弾切れの心配もない!

素手で闘う独自の楽しさ、これでしか得られない栄養素があります。まずは深く考えずウホウホ殴ってみると良いでしょう。そのうち相手に合わせてダンスを踊ってるような感覚になってきますよ!

「壁越え」や「武装採掘艦破壊」等から始めるとクリアの達成感もあっておすすめです。空手でノーダメージとかタイムアタックとかに手を出すのはおすすめしません。そこから先は沼です!気をつけろ!

──ありがとうございました。

ARMORED CORE VI FIRES OF RUBICON(アーマード・コア6)』は、PC(Steam)/PS4/PS5/Xbox One/Xbox Series X|S向けに発売中だ。

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Naoto Morooka
Naoto Morooka

1000時間まではチュートリアルと言われるようなゲームが大好物。言語学や神話も好きで、ゲームに独自の言語や神話が出てくると小躍りします。

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