不具合多発中の『ARK: Survival Evolved』にプレイ時間「3万5000時間」の超古参ファンが怒りの不評叩きつける。でもプレイは続ける

『ARK: Survival Evolved』を3万5000時間プレイしたというプレイヤーが“怒りのレビュー”を投稿して話題となっている。本作はアップデート後、数々の問題で不満や指摘が相次いでいた。

Snail Games USAが手がける『ARK: Survival Evolved』について、新DLC「ARK: Aquatica」および最新アップデート(v360.1)への批判や指摘が相次いでいる。数多くの意見が寄せられる中、“プレイ時間3万5000時間超え”のプレイヤーが返金を求める怒りのレビューを投稿したことが話題となっている。PC Gamerが報じている。

『ARK: Survival Evolved』は、Studio Wildcardが開発を手がけるオープンワールド恐竜サバイバルアクションゲーム。恐竜が闊歩する広大な島が舞台だ。プレイヤーは島で狩りや素材収集、拠点建築や武器クラフトなどしつつ、厳しい環境を生き抜く。島には100種類を超える恐竜や古代生物が生息しており、捕獲し手懐けることが可能。仲間にした生物に騎乗することもできる。

本作はソロプレイのほか、多人数マルチプレイに対応。加えてDLCとして多くの追加マップがリリースされてきた。一方2023年10月には、次世代ハード向けにフルリマスターされた『ARK: Survival Ascended』が早期アクセスとして配信。続編『ARK 2』についても、複数回延期がおこなわれながらも現在開発中だ(関連記事)。なおStudio Wildcardは『ARK: Survival Ascended』および『ARK 2』の開発に専念しており、『ARK: Survival Evolved』の新展開については親会社Snail Games USAが開発を担当しているという。

本作に向けて7月16日にリリースを迎えた「ARK: Aquatica」について、グラフィック品質の悪さ/パフォーマンス面の問題およびバグなどの報告が相次いでいた。さらに同DLCとともに本編に向けて実施されたアップデートにより、多くのユーザー制作Modが利用不可となったり、クラッシュやログインができない問題が発生したりといった事態が頻発。Steamユーザーレビューなどでは、不満や指摘が相次ぐ事態となっている(関連記事)。

そうしてユーザーの不満が数多く寄せられる中、本作の“超ヘビーユーザー”が不評レビューを寄せていることを海外メディアPC Gamerが報じ、注目を集めている。レビュー投稿時点でなんと3万5170時間もプレイしているというlacenes氏は、同氏が運営しているという個人サーバーが機能しなくなってしまったこと、そして自身が導入しているModが使えなくなってしまったことなどを不満として列挙。レビューの最後にlacenes氏は、『ARK: Survival Evolved』が素晴らしいゲーム“だった”としつつ、「どうかうまくいくことを願っています」と皮肉を交えて締めくくった。そして「返金はどのようにすればよいでしょうか!(How do I get a refund!!)」と、現在の『ARK: Survival Evolved』に対し、怒りをあらわにした。

Steamでは一定の範囲内であれば購入したゲームの返金リクエストが可能となっているものの、原則としてプレイ時間が2時間未満であることが条件づけられている。そのためプレイ時間3万5000時間のlacenes氏はあくまで返金できるはずがないということをわかりつつも、それでも返金したいほど状況といった皮肉を込めているのだろう。

ちなみにlacenes氏の3万5000時間にもわたるプレイ時間を日数に換算すると約1500日、年数にして4年を超える期間だ。本作のSteamユーザーレビューでは数百時間から数千時間のプレイ時間を誇るユーザーも散見されるものの、同氏はひときわ長く本作をプレイしてきたユーザーといえる。サーバー運営者ということもありゲームを起動しているだけの時間も含まれているとみられるが、かなりの古参ファンといえそうだ。

なお本作ではこれまでにも大型アップデートなどの際に不具合が多発する例も多く、同氏もそれらを経験してきたとみられる。またユーザー制作Modがアップデートの際に利用できなくなること自体は一般的であり、そうしたプレイ歴を踏まえても黙ってはいられない事態だったのだろう。なおlacenes氏はレビュー投稿後も『ARK: Survival Evolved』を1週間で30時間ほどプレイしているようだ。痛烈に批判しつつも、本作を見捨ててはいない様子がうかがえる。

一方でSnail Games USAはDLC「ARK: Aquatica」および本編アップデートによる不具合に対応すべく、最新バージョンのゲームエンジン修正を最優先事項としている。さらに最新アップデートリリース以前のビルドに戻せるよう、「preaquatica」としてパブリックブランチをリリース。また進捗状況の共有に加えプレイヤーからの意見を聞く場として、Twitch上で配信をおこなっている。本作に向けた巻きなおしは本格的に取り組まれているようで、今後こうした取り組みが身を結ぶかは注目されるところだ。

『ARK: Survival Evolved』はPC(Steam/Epic Gamesストア)/PS4/Xbox One/Nintendo Switch向けに配信中。

Kosuke Takenaka
Kosuke Takenaka

ジャンルを問わず遊びますが、ホラーは苦手で、毎度飛び上がっています。プレイだけでなく観戦も大好きで、モニターにかじりつく日々です。

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