『Apex Legends』アプデで突如タップストレイフ弱体化、批判殺到しすぐ元に戻る。「変更が予想以上の影響を与えた」として
Respawn Entertainmentは1月8日、『Apex Legends』にて「アストラルアノマリーイベント」を開催し、ミッドシーズンアップデートを実施した。このなかでおこなわれた一部調整により、いわゆるタップストレイフと呼ばれるテクニックが弱体化。大きな批判を巻き起こした結果、新たなパッチが本日1月9日に配信され、タップストレイフに関する調整が元に戻されている。
タップストレイフとは、キーボード・マウス入力にて可能な移動テクニックだ。マウスホイールに前進入力を割り当て、連続で前進入力おこなうことで、ジャンプ中に進行方向を急角度で変えるといった動作ができる。空中で90度~180度向きを変えることにより、予測しづらい動きをすることが可能。相手の思いもよらない方向へジャンプすることにより、敵のエイムを外し、被弾を減らすことにつながる。近距離での戦闘時や一時退避するときの生存率を上げる上級者向けのテクニックとして知られている。
一方1月8日のアップデートにてタップストレイフに調整が実施。ユーザー検証では前進の連続入力受付に調整が加えられたとみられており、以前よりも進行方向を変えられる角度が緩やかになるといった実質的な弱体化がおこなわれていた。慣れ親しんできたプレイヤーやプロ選手からは突然の操作感の変化を受けて批判も渦巻いていた。
そうしたフィードバックを受けてRespawn Entertainmentは1月9日、パッチを配信し、タップストレイフに関する調整を元に戻したことを発表した。同スタジオの発表によると、タップストレイフの調整の目的は、(マクロによる)自動化された移動方法のほか、戦闘を不健全にするほど高度な移動技術への対策として想定されていたという。一方で正当なテクニックについては維持する方針があるそうで、今回のタップストレイフの調整は予想以上の影響を及ぼしたとのこと。ひとまず今回のタップストレイフに関する調整は撤回されたようだ。また今後もフィードバックを反映しつつ、問題解消に取り組んでいくとのことだ。
Respawn Entertainmentのタップストレイフの扱いを巡っては、これまでもしばしば注目を集めてきた。過去には開発者が、タップストレイフは削除せず、調整しつつゲーム内に据え置くという方針を明かしていた。意図せぬ不具合の影響でタップストレイフがパッチノートに記載がないまま大幅に弱体化されることもあったものの、すぐさま修正されていた(関連記事1、関連記事2)。
一方で今回はパッチノートでも調整について告知されていたこともあってか、意図的な弱体化ではないかとして従来以上に大きな批判が集まった格好だ。意図した以上の影響を及ぼしたとして一旦撤回となったものの、マクロのほか、戦闘を不公平にする不正操作については対策する方針があることも示されている。将来どのような調整がおこなわれるかも注目されるところだろう。
『Apex Legends』では現在シーズン23「フロム・ザ・リフト」が展開中だ。