Electronic Arts(EA)には、“Apex Legends 2” を打ち出す方針はないという。同社の2025会計年度第2四半期の決算発表の質疑応答にて、CEOのAndrew Wilson氏が明らかにしている。
『Apex Legends』は、EA傘下のRespawn Entertainmentが手がけるオンラインFPSだ。2019年2月5日より基本プレイ無料で運営されている。基本モードとなる3人部隊のバトルロイヤルでは、20部隊総勢60人のプレイヤーがチャンピオンを目指してしのぎを削る。プレイヤーキャラとして、個性豊かで性能の大きく違うレジェンドたちが登場する点が特徴だ。
そんな本作の今後の方針について、現地時間10月29日におこなわれたEAの2025会計年度第2四半期の決算発表の質疑応答内で言及されている。CEOであるAndrew Wilson氏によれば、“Apex Legends 2”のような『Apex Legends』の後継作の展開は予定されていないという。同氏は、過去の大規模なライブサービス型ゲームにおいて「バージョン2がバージョン1ほど成功した事例はほとんどない」との見方を説明。プレイヤーコミュニティが世界的に根付いているゲームにおいて、これまでプレイし続けてきた現行作品を選ぶか、新作での革新性を選ぶかといった選択を迫ることはコミュニティに悪影響を及ぼすとしている。
ただWilson氏によると、『Apex Legends』は強力なブランドとなっているものの、長期運営の中で成長を続けるためにはゲームプレイを根本的に変えるような革新も必要になるとの考えも伝えられている。将来を見据えた変化のために、リソースが投入されて開発が進められているとのこと。
ちなみに『Apex Legends』では“Apex Legends 2”のような後継作を作る方針がないことは、過去にRespawn Entertainmentにて本作のゲームディレクターを務めるSteven Ferreira氏も明言していた(関連記事)。ゲーム全体を刷新してライブサービスを停止し、続編を打ち出すつもりはないそうで、続編の開発は開発チームの掲げる方針とは正反対の考え(anti-vision)とのこと。
今回は親会社であるEAとしても“Apex Legends 2”を打ち出す方針がないことが改めて示された格好だ。今後もシーズン制にて新規コンテンツを実装するかたちでサービスが続けられていくのだろう。
ただたとえばSteamの同時接続プレイヤー数を見ると本作は今年2月のシーズン20以降、プレイヤーベースの減少傾向がうかがえる(SteamDB)。そうした状況を打破すべく、将来を見据えたコアゲーム体験の革新に取り組まれているとのことで、今後の展開は注目されるところだろう。
『Apex Legends』では現在シーズン22「ショックウェーブ」が開催中。ゲーム内表記によると同シーズンは11月6日午前2時までとなる予定で、通例どおりであれば同日に新シーズンが開幕する見込みだ。