Dog On Godなるデベロッパーは8月7日、『Alfons World』のSteamストアページを公開した。ゲーム内容やキーアートなどを見るに『パルワールド』を模倣した作品とみられる。開発元は過去にも別の人気作を想起させるゲームを乱造しており、『Alfons World』もそのうちのひとつのようだ。
『Alfons World』は、オープンワールドサバイバルクラフトゲームと謳われている。プレイヤーはパパ(Papa)とよばれる不思議な生き物を捕獲して育成。パパと共に戦闘や建築、農業や工業をおこなっていくという。
また本作ではパパを繁殖させることも可能で、パパは親の能力を受け継いでいくそうだ。広大なワールドが用意されるといい、約280種類のパパが登場するとのこと。また数日おきにパパの大群がプレイヤーの拠点を襲う仕組みもあるという。拠点を守り抜き、パパたちを育てて鍛え上げ、塔に陣取るボスを倒すことが目標になるようだ。
そうした作品内容やSteamストアページのキーアートなど、本作にはポケットペアが手がける『パルワールド』との類似点が多く見られる。特にキーアートは左右でモンスターたちが相対する構図が似通っている。そのほか公開されているスクリーンショットには『ポケットモンスター』シリーズのリザードンによく似たモンスターもみられ、いろいろ大胆に模倣しているようだ。
本作を手がけるDog On GodはSteam上でさまざまな作品を配信してきた。とはいえ今年6月20日に『Bishojo Battlefield』をリリースした後、7月にはさらに4本ものゲームをリリースしている。なかでも『Escape From Clive』『Danger and Deadlier』は、それぞれ三人称視点ではあるものの人気作『Escape from Tarkov』『Dark and Darker』を彷彿とさせるキーアートやゲーム内容。それぞれアセット(3Dモデルなど)やシステムなどが流用されているとみられ、短期間で“人気作風のゲーム”が乱造されてきたとみられる。
『Alfons World』もそんなDog On Godの人気作風のゲームのひとつとして、『パルワールド』に類似するゲームとして作られているようである。また公開されている映像やスクリーンショットからはモンスターとなるパパたちのグラフィック品質など、作りの粗さも見受けられる。なお同デベロッパーの作品はいずれも235円で販売されており、人気作のネームバリューを利用しつつ低価格で販売して物珍しさから購入を誘う手口のようだ。
過去にもSteamでは話題作に類似するゲームが出現した例がさまざま存在。たとえばSCKR Gamesが手がけた『Only Up!』が販売終了された後に、ゲームタイトルまでよく似た模倣作品が続出(関連記事1、関連記事2)。また直近では『Banana』の流行を受けて、類似作品が続々と現れている(関連記事)。権利元が申し立てない限り、類似作品が横行する状況もあるようだ。話題作に似たゲームの出現はユーザー側に混乱を招くこともあり、対策が求められるところかもしれない。