ゲームのメタスコア、「100点制」メディアと「星5制」メディアで評価一致しない問題が指摘される。「まぁまぁの星3」が「厳しめ評価の60点」に化ける

Metacriticでは100点満点でメタスコアが算出されるが、5段階制評価を採用しているメディアのレビュースコアの換算方法を問題視する声が上がっている。

レビュー集積サイトMetacriticにおいて、大手海外メディアEurogamerのレビュースコアについて、SNS上でにわかに注目が集まっている。高評価作品に対する低スコアが目立つという。

Metacriticは、ゲームや映画などの作品を対象とした、一定の信頼あるメディアによるレビューを集積している老舗ウェブサイトだ。各メディアのレビュースコアをもとに、加重平均によって100点満点での“メタスコア”を算出し、作品に付与していることが特徴。ゲーム業界においてメタスコアは、ゲーマーから一定の参考にされ、またメーカーに対しても影響力を持ってきた歴史がある。なおメタスコアとは関係なく、ユーザーがレビューを投稿できる機能も提供されている。

そのメタスコアに関連して、海外ゲーム誌Power Unlimitedの編集長Simon Zijlemans氏は10月26日、Metacriticに掲載された大手海外メディアEurogamerのレビュースコアについてX上で疑問を呈した。投稿には、Metacritic上の『ファイナルファンタジー レゾナンス』『CONTROL Resonant』『Castlevania: Belmont’s Curse』『Phantom Blade Zero』のページのスクリーンショットが添付されており、Eurogamerのレビュースコアはいずれも60点となっている。

その下にはメタスコアが掲載されており、いずれの作品も80点超えの高評価を得ていることが分かる。そんな中での60点は、やや厳しめの評価に見える。ただ今回疑問視されているのは、一般に高評価の作品に対してEurogamerが一様に低めの評価を付けている、ということではなく、Metacritic上においてEurogamerのスコアが“低めになってしまっている”状況についてである。

実はEurogamerのレビューでは、100点満点ではなく、もともと5点満点(星での5段階評価)でスコアが付けられている。先に挙げた4タイトルのレビューでは、いずれも星3つと評価された。一方でMetacriticは、メタスコア算出との兼ね合いもあって、各メディアのレビュースコアを100点満点に換算することで統一しており、先の例だと5点満点中の3点ということで、60点と換算して掲載しているわけだ。

各タイトルでは、多くのメディアが高評価を付けており、やや低いスコアを付けているメディアもいくつか存在するなか、結果的にMetacriticが換算したEurogamerの60点というレビュースコアは、掲載メディアの中で最低レベルとなっている。

メディアのレビューでは10点満点制が採用される例が多く、Eurogamerもかつては同様だったが、一時期スコア制を撤廃したのち、2023年5月より現在の5点満点制へと移行した。なお、Eurogamerのレビューポリシーによると、星3つは低評価ではないとした上で、概ね好意的なものから賛否両論のものまで幅があると説明。あと一歩何かが足りない、多種多様なゲームに対して与えられる評価とのことである。ただ、Metacriticにて100点満点に換算された数字からは、10点満点からの換算と比べると、そうしたニュアンスを汲み取りにくい状況にある。仮にEurogamerの意図としては75点相当の星3つ評価だったとしても、Metacritic上で60点と表示されれば読者の受け止めも変わるかもしれない。

またSNS上では、Eurogamerのレビュースコアが100点満点に換算された結果、その作品のメタスコアを引き下げることにつながっているとも指摘されている。たとえば『Phantom Blade Zero』のメタスコアは当初91点だったところ、Eurogamerのレビュー掲載後には88点に下がったという。メタスコアはメーカーの業績にも影響を与え得るとされており、海外メディアForbesの記者Paul Tassi氏は、60点台になるとスタジオ閉鎖にもつながると述べている。

Eurogamerは5点満点制を採用した理由について、5段階評価は明確で広く認識されており、また心理学的に10点満点よりも直感的に理解しやすいためだと説明している。そういった各メディアの判断は尊重されるべきで、もし今回指摘されたことが問題であるとするならば、Metacritic側がレビュースコアの換算方法を検討し直す必要があるだろう。一方で、Metacriticのような大手サイト上で、意図せず低評価を連発しているように見えてしまっている状況が、Eurogamerにとって一定のプレッシャーになる可能性もあるかもしれない。もちろんレビューにおいては、スコアよりもその内容の方が重要であるが、今後の動向が注目されるところだ。

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Taijiro Yamanaka
Taijiro Yamanaka

国内外のゲームニュースを好物としています。購入するゲームとプレイできる時間のバランス感覚が悪く、積みゲーを崩しつつさらに積んでいく日々。

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