『ぽこ あ ポケモン』を「早くクリアした方がいいorのんびり遊んだ方がいい」で議論白熱。とある“便利わざ”、知るべきか知らざるべきか

『ぽこ あ ポケモン』の発売直後に「クリアを急いだほうがいいかどうか」を巡りユーザー間で議論が白熱していたようだ。

株式会社ポケモンは3月5日、『ぽこ あ ポケモン』を発売した。本作の発売直後に「クリアを急いだほうがいいかどうか」を巡りユーザー間で議論が白熱していたようだ。なお本稿では本作クリア後に覚えられるわざの仕様について言及しているため、留意されたい。

『ぽこ あ ポケモン』は、ニンゲンのすがたにへんしんしたメタモンが主人公のスローライフ・サンドボックスゲームだ。舞台となるのは、かつて多くのニンゲンとポケモンたちが暮らす街があったものの、ニンゲンもポケモンもすっかりいなくなった世界。プレイヤーは長い眠りから目を覚ましたメタモンとなり、木や石などを材料にして道具や家具などを作成。また建物を建て、環境を整備し、ポケモンたちが住みやすい場所を作り上げていく。












そんな本作ではクリア後に覚えられるわざとして「でんじふゆう」が存在。実は公式サイト上でもその存在が明かされていたが、実際にこのわざが習得され、その有用性が話題となってきた。でんじふゆうでは空中を浮遊して移動することが可能で、高度も自由に調節できる。空中でも建築が可能なほか、アイテムを破壊して自動で回収したり、逆に各種アイテムを壊さずそのままのアイテムとして回収したりすることも可能だ。

さらにでんじふゆうでは、ブロック系のアイテムを1個・4個・9個まとめて一気に置くことなども可能。それぞれ特に大規模な建築をする際には重宝する能力となっている。

そんなでんじふゆうの存在が、一風変わった議論を巻き起こしていた。というのも本作発売後、SNS上には本作を素早くクリアしてでんじふゆうの有用性を知ったプレイヤーから「先にメインストーリーをクリアしてから町の再建に取り掛かることを強くおすすめする」といった報告が早々に寄せられることになった。たしかに本作では、でんじふゆうなしで町全体を建築・整備をしようとするとかなり骨が折れる。けた違いに建築が楽になるでんじふゆうが用意されていることを知らしめようといった、親切心からの投稿だろう。

一方でこうした投稿には批判的な意見も一部寄せられることに。上述したDansGaming氏のストーリークリア優先をおすすめする投稿に対し、じっくりプレイした方が作品の持ち味を味わえるとして、クリアを焦らなくていいとユーザーに呼びかける反論も見受けられる。対して、ネタバレであっても嬉しいとの意見や先に知ることができてよかったという意見も見られ、発売直後に投じられた“クリア後の便利機能のおすすめ”は不思議な賛否を呼んでいた。

本作は「だいじなおねがいごと」をこなしてストーリーを進行することでシステムを学んだりできることが増えたりしていく作風だ。サンドボックス系のゲームでは放任されることも多いが、本作は何をすればいいか迷うことなく街づくりの基礎を学んでいける作りになっている。裏を返せば、ストーリーを進行しなければできることが制限されているともいえる。

またパサパサこうやの街からたどり着ける、プレイヤーがいちから何かを建設していくエリア「まっさらな街」に行く途中では「この先の街は もっとたくさんのことを 知ってから 遊びに行くことをオススメします」との注意書きも表示される。進行スピードは人それぞれではあるものの、ゲーム側としてはいきなり大規模な建築に挑戦するよりも、まずはストーリーを進行してもらうことがオススメの遊び方なのだろう。

一方で本作はスローライフ・サンドボックスゲームと銘打たれているように、のんびりと遊ぶことも想定されたジャンルだろう。現実の時刻と連動する仕組みになっており、「けんちく」が完了するに翌日まで待つ必要のある建物もある。日替わりチャレンジや日替わり商品などデイリー要素もあり、『どうぶつの森』シリーズのように毎日こつこつと遊ぶことが想定されていることもうかがえる。

このほか最初のエリア「パサパサこうやの街」のポケモンセンター再建後には、モジャンボから次のエリアに行くのも街をもっと快適にしていくのも自由であることを告げられる。先述したまっさらな街も含めて、どの順番で遊ぶかはプレイヤーの自由というわけだ。

ただでんじふゆうの存在を知ってしまえば、街づくりを後回しにして時間を節約したくなっても無理はない。発売直後に投じられたでんじふゆうの紹介ポストを“スローライフゲームの醍醐味を奪うネタバレ”と考えるか、“時間を無駄にするのを止める有用な情報”と考えるかで、議論が生じることになった模様だ。

ちなみに『どうぶつの森』シリーズにおいて本体の時間設定を変えながら一気に遊ぶプレイスタイルの好みが分かれるように、スローライフゲームでは特に「急いで遊ぶか、のんびり遊ぶか」でユーザー間の議論も生じやすい。まとまってプレイする時間を取れる日が限られていたり、平日は夜にしか遊べなかったりといったプレイヤーごとのライフスタイルにも関わる問題だろう。たとえば『とびだせ どうぶつの森』では、開発チームがそうした遊ばれ方を想定し、極力時計をいじらなくてもすむようにたぬきちのお店の営業時間をプレイヤー側で変えられる仕様が設けられたという(社長が訊く『とびだせ どうぶつの森』)。スローライフゲームにおいてプレイヤーが自然と遊びやすい“オススメの進行ペース”を設計することは、開発者にとって悩みの種であることがうかがえる。今回のユーザーによるでんじふゆうの紹介を発端とする議論もスローライフゲームならではの出来事かもしれない。

『ぽこ あ ポケモン』はNintendo Switch 2向けに販売中だ。

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Hideaki Fujiwara
Hideaki Fujiwara

なんでも遊ぶ雑食ゲーマー。『Titanfall 2』が好きだったこともあり、『Apex Legends』はリリース当初から遊び続けています。

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