『原神』『崩壊:スターレイル』運営元が、大手Wiki管理人を提訴。「ベータテスターを“そそのかして”不正に得たデータから、リーク情報を掲載しまくっていた」として
『原神』および『崩壊:スターレイル』の運営元が、両作の大手Wiki「HomDGCat」の運営者を相手取り訴訟を提起していたことが明らかになった。

『原神』および『崩壊:スターレイル』の運営元HoYoverseを擁するCOGNOSPHEREが、両作の大手Wiki「HomDGCat」の運営者を相手取り訴訟を提起していたことが明らかになった。同Wikiではリーク情報が2年以上にわたって掲載され続けていたという。
『原神』および『崩壊:スターレイル』は中国を拠点とするmiHoYoが開発・運営するゲームだ。両作はmiHoYoの子会社であるCOGNOSPHEREのブランド「HoYoverse」よりグローバル展開されている。両作は世界的に高い人気を誇るゆえか、本来秘密である事前情報を漏洩するリーク行為もあとを絶たない。miHoYo側もリーク行為に対して、実行者を訴え賠償を請求するなど厳粛な対応を取ってきた。

今回はCOGNOSPHEREが米国ジョージア州北部地区連邦地裁アトランタ支部にて、『原神』および『崩壊:スターレイル』のWiki「HomDGCat」の運営者であったJianuo Zhou氏を相手取る訴訟を提起していたことが明らかになった(資料pdf)。同サイトは本稿執筆時点で、Xでは約2万人、Telegramでは約10万人のフォロワー数を擁するWikiだ。COGNOSPHERE側は、HomDGCatにおいて2023年9月から2025年12月にかけて、それぞれ当時未公開であった『原神』や『崩壊:スターレイル』のコンテンツや情報が数千、あるいは数万点公開・拡散されていたと主張。損害賠償の支払いやサイトの閉鎖を求めている。
COGNOSPHERE側の主張によると、Zhou氏およびその関係者らは、『原神』や『崩壊:スターレイル』のアップデートのクローズドベータテスト(以下、CBT)用の配布データを不正に入手。暗号化などの技術的保護を回避して、未公開情報を抽出していたとされる。なおCBT用の配布データの入手手段としては、参加者に働きかけてNDAや機密保持義務を破らせ、データを提供させていたという。
なおCOGNOSPHERE側は提訴する前に、HomDGCat内の多数のURLを対象に削除要請を繰り返していたそうだ。また現地時間2025年12月24日にはメールおよび書面で、Zhou氏の行為が違法かつ同社に重大な損害を与えると主張したcease-and-desist(停止通告書)を送ったものの、Zhou氏は同社の主張には同意しないと返答。同社の要求の一部には従うとしつつも、データマイニング活動の停止や不正に配布データの提供を求める行為をやめることに同意しなかったとされている。またCOGNOSPHERE側は依然としてWiki上にはすべて、またはほぼすべての資料が引き続き閲覧可能な状態にあるとし、ほかの選択肢がなかったことから訴訟の提起に踏み切ったとしている。

COGNOSPHERE側は裁判所に対して、Zhou氏およびその関係者に損害賠償・弁護士費用などの支払い、およびWikiおよび関連するSNSアカウントやプラットフォームなどの閉鎖を命じるように要求。また技術的保護の回避や、配布データの提供を誘発する行為などを禁じるように求めている。
COGNOSPHEREはこれまでにも『原神』や『崩壊:スターレイル』の未公開情報のリーク者に厳格な対応をとってきたことで知られる。アップデート内容のクローズドベータテストからリークが生じる例はしばしば見られ、今回はCOGNOSPHERE側の主張によればテスト参加者を“そそのかして”入手したテスト用の配布データがリークの情報源となっていたようだ。
なお提訴に先がけて今年1月、Zhou氏は“現実で起きたある出来事”を理由としてHomDGCatのTelegramチェンネルにて同チャンネルの運営を別の人物に引き継ぐと表明。また同月にはHomDGCat上に、「HomDGCat Wiki will only update live game data in the future(HomDGCatでは今後現行のゲームデータのみを更新していきます)」との注意書きが追記されることになった(Aftermath)。それぞれCOGNOSPHERE側からの通達を受けた対応とみられるが、今後訴訟がどのように決着するかは注目されるところだろう。
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