妙にリアルな田舎ドライブ生活シム『My Winter Car』すぐ「同接2万人超」で人気爆発。『My Summer Car』後継作は厳しい冬、もっとしんどい車整備ライフ

Amistech Gamesは12月30日、『My Winter Car』の早期アクセス配信を開始した。さっそく大変な人気を博している。

デベロッパーのAmistech Gamesは12月30日、My Winter Carの早期アクセス配信を開始した。対応プラットフォームはPC(Steam)。本作はさっそく大変な人気を博している。

『My Winter Car』は、冬のフィンランドで自動車を乗り回すサバイバル・カーライフシミュレーションゲームである。プレイヤーはフィンランド人の男性として生活することになる。本作ではパーツを組み合わせた自動車の組み立てや修理、改造、メンテナンスなどを通じて、マニアックなカーライフを楽しむことができる。いっぽうでサバイバル要素も存在し、空腹やストレスを始めとしたさまざまなゲージを管理しなければプレイヤーは命を落としてしまう。そのほか、人身事故を起こせば警察に捕まるなど、やたらとリアルなフィンランド生活を味わえる作品だ。

ゲームでは画面の左上に多くのゲージが表示される。空腹度を表す「HUNGER」、ストレスを表す「STRESS」、疲労度を表す「FATIGUE」、体温を表す「BODY TEMP」など、多くのパラメータが存在し、どれも深刻になると命の危険につながってくる。発汗を表す「SWEAT」ゲージもあり、こちらは体温の変動に影響する。所持金を表す「CASH」は数値で表示されており、さまざまな仕事で稼ぐことができる。

特徴的なのは、尿意を表す「URINE」や、アルコール依存症を表す「PROBLEM」ゲージの存在だ。ビールでも何でも酒を飲まなければPROBLEMゲージが最大に達してしまうため、酒はなんとしてでも飲まなければならない。このほかにも、たとえばストレスを下げるために悪態をつく、時速120km以上のスピードで車を飛ばすといった行動を活用して、厳しいフィンランドの冬を生き抜かなければならない。

ゲームに慣れるまでは日々の生活だけでも大変だが、なんとかしてお金を稼ぎ、自動車のカスタマイズと運転テクニックの向上をすれば、ラリーやサーキットのレースに参加することも可能。登場する車種は1960年代から1990年代にかけてのもので、トラックやトラクターなどにも乗ることができる。お気に入りの車で、数十キロメートルもある雪に覆われた林道や、凍てついた高速道路、凍った湖の上などを走るのだ。

ただし、冬のフィンランドでは車に乗るためにまず凍りついたフロントガラスを温めて氷を溶かさなければならないし、凍った路面での運転は難しい。本作では歩行者が自動車を避けてくれるといったシステムはないので、事故を起こせば家に警察がやってきて牢屋行きとなってしまう。ストレス解消のために車を飛ばすとき、もしもシートベルトを締め忘れて事故を起こしてしまったら、警察に捕まるよりもひどいことにもなる。そんな本作の世界でどんな生活を送るかは、プレイヤー次第である。

そんな本作は早期アクセス配信の開始直後から大変な人気を博している。本稿執筆時点でSteamユーザーレビューは3100件以上で、そのうち97%が好評とする「圧倒的に好評」ステータスを瞬く間に獲得している。Steam同時接続プレイヤー数も配信初日のピーク時に2万1000人以上を記録した(SteamDB)。

本作はマニアックな車のカスタマイズ要素と、フィンランドでのカーライフを味わえる作品だ。ストレス軽減のために常にぶつぶつと愚痴を言ってみたり、サウナに入ってみたり、どうにかアルコールを手に入れるために店に置かれている砂糖とバケツを使って醸造できないか考えてみたりと、妙にリアリティのある冬のフィンランド生活を送ることができる。そうしたリアリティが高い評価を受けているほか、レビューではスタジオの前作『My Summer Car』からのファンと思われる熱いコメントが多く見受けられる。

本作を手がけるAmistech Gamesは、フィンランドを拠点とするインディーゲームデベロッパーである。前作『My Summer Car』は2016年に早期アクセス配信を開始し、2025年1月に約10年を経てついに正式リリースを迎えた(関連記事)。長い開発期間で多くのファンを獲得し、前作のSteamユーザーレビューでは約10万件のうち94%が好評とする「非常に好評」ステータスを獲得している。

本作のシステムはそんな前作を活用して、冬という厳しい季節のためにさらに発展させたものとなっている。高い人気を博した『My Summer Car』の続編として、さっそく賑わいを見せているかたちだ。なお早期アクセス配信期間については未定であり、本作においても期間を定めずにコミュニティやフィードバックで持ち寄られたアイデアや改善案を実装していく予定とのこと。どのように発展を遂げていくのかにも注目したい。

『My Winter Car』はPC(Steam)向けに早期アクセス配信中。定価の税込1700円で購入可能だ。

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Naoto Morooka
Naoto Morooka

1000時間まではチュートリアルと言われるようなゲームが大好物。言語学や神話も好きで、ゲームに独自の言語や神話が出てくると小躍りします。

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