Cygamesがコナミに訴えられた“『ウマ娘』訴訟”、「和解」に至る。今後も『ウマ娘』を安心して遊べるように、早期解決

『ウマ娘 プリティーダービー』を巡る紛争が和解に至った。

株式会社サイバーエージェントは11月7日、同社の連結子会社である株式会社Cygamesに対して株式会社コナミデジタルエンタテインメント(以下、コナミ)が提起していた『ウマ娘 プリティーダービー』(以下、ウマ娘)に関する訴訟およびCygames側が提起していた対象特許の無効審判について、和解となることを発表した。

コナミは2023年5月、東京地方裁判所にて『ウマ娘』を巡ってCygamesを相手取る訴訟を提起。40億円及び遅延損害金の損害賠償等請求、ならびに『ウマ娘』の差止をCygamesに求めていた。訴訟に先だっては、Cygamesは『ウマ娘』のゲームシステムとプログラムの一部をめぐって、コナミと特許権などの協議をおこなっていたという。しかしCygamesの見解はコナミに受け入れられず、訴訟の提起に至ったと説明されていた(関連記事)。

『ウマ娘』といえば、一定のゲーム内期間でウマ娘を育成するシステムを採用。良いウマ娘を育てるにあたっては、育成モードのプレイを繰り返す設計となっている。こうした点においては、コナミの『パワフルプロ野球』シリーズの育成モード・サクセスあるいは『ときめきメモリアル』などとの類似性もある。『ウマ娘』は独自要素が多く差別化されているものの、システム面で“サクセスに似ている”ことはリリース当初話題となっていた。

とはいえどのような特許が争点となっていたのかは不明。その後Cygamesは訴訟に係るすべての対象特許(18件)に対して無効審判を請求し、紛争が継続していたが、このたび訴訟と無効審判について、Cygamesとコナミは和解に至ることとなった。Cygames側としては、特許侵害の事実はないと確信しているとのことながら、紛争の早期解決と『ウマ娘』ユーザーが今後も長く安心して同作を楽しめる環境の確保を図る観点から、和解に至ったという。

なお「和解条件は、法令規則上の義務による開示を除き、秘密保持義務に基づき公表を差し控えさせていただきます」とのこと。いずれにせよ訴訟が決着したことで、今後は『ウマ娘』が差止等になる心配はなくなるわけだろう。

Hideaki Fujiwara
Hideaki Fujiwara

なんでも遊ぶ雑食ゲーマー。『Titanfall 2』が好きだったこともあり、『Apex Legends』はリリース当初から遊び続けています。

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