モノクロ“ポケベル”ホラー『PAGER』発表。上司の命令をポケベルで受けながら、閑散とした謎多きオフィスに独りで勤務

パブリッシャーのTD2TLは6月7日、個人ゲーム開発者のBlige Kaan氏が手がけるホラーゲーム『PAGER』を発表した。対応プラットフォームはPC(Steam)。

パブリッシャーのTD2TLは6月7日、個人ゲーム開発者のBlige Kaan氏が手がけるホラーゲーム『PAGER』を発表した。対応プラットフォームはPC(Steam)。

『PAGER』は、一人称視点で描かれるモノクロ3Dホラーゲームだ。本作においてプレイヤーは新入社員として、新たな職場である不思議なオフィスに勤めることとなる。業務内容はゲーム内の無線機「ペイジャー(いわゆるポケベル)」を通して伝えられ、プレイヤーは送信されてくる指示に従うこととなる。


『PAGER』の舞台は90年代のオフィスがテーマとなっており、内部は閑散としている。Steamストアページによると、オフィスは30階までが制作されているという。プレイヤーは“命令を遂行するだけ”という単純作業を繰り返していくこととなるが、それぞれの階層はどこも不気味な雰囲気が立ち込める。モノクロの1Bit調で描かれるグラフィックは、無機質な冷たさを演出しているのかもしれない。


なお『PAGER』を手がけるBlige Kaan氏は、過去に2D“俳句プラットフォーマー”『Indecision.』やゲーム開発ゲーム『stikir』を手がけたゲーム開発者だ。本稿執筆時点において両作品のSteamストアレビューは共に86%以上を好評とする「非常に好評」ステータスを獲得している。『Indecision.』のゲームシステムはプラットフォームを移動して謎を解くシンプルな内容だが、数多の人々の人生を断片的に覗き見る“俳句”のような物語の構成であるとして好評を博している。『stikir』においてはBlige氏が同作を作る課程を、ゲームプレイとして体験する内容となっている。

『PAGER』においても、同氏の独特でシュールな世界観を通して描かれるホラー体験に期待がもてそうだ。また『PAGER』は前述の2作品と違って3Dの一人称視点作品となるため、同氏のアイデアが立体空間において、どのように反映されていくのか注目したい。なお、本作はプロトタイプがitch.ioにて公開されている。本作の一端を体験してみるのもよいだろう。


『PAGER』は、PC(Steam)向けに発売予定。謎多き1Bit風ホラーゲームの続報が気になる人は、ぜひ本作をウィッシュリストに加え、フォローしてみてはいかがだろうか。

Mayo Kawano
Mayo Kawano

豪州在住の薬剤師およびにゲーム翻訳者。サバイバルクラフトゲームを主食として、ステルスゲームはデザートとする。

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