人気博したダンジョンPvPvE『Dark and Darker』、いきなり基本プレイ無料化。すべてのノーマルダンジョンを遊べる太っ腹お試し版


デベロッパーのIRONMACEは6月5日、PC向けに公式サイトにて配信中の『Dark and Darker』を基本プレイ無料化した。一定の制限があるものの、すべてのノーマルダンジョンをプレイ可能となっている。なお本作は日本語表示にも対応している。

『Dark and Darker』は、中世ファンタジーの世界観をもつPvPvE形式のマルチプレイ対戦ダンジョン探索ゲームだ。最大16人でのプレイに対応し、プレイヤーは最大3人のパーティーを組んでダンジョンに潜り、ほかのプレイヤーやモンスターと戦う。そしてマップを探索して宝を奪い、脱出ポータルを探してダンジョンから離脱するのだ。一方で死ぬとすべての保有アイテムを失ってしまう。


プレイヤーキャラクターには、ファイターやレンジャー、ウィザード、バーバリアンなど複数のクラスが用意され、それぞれに特色あるPerkやスキルが設定。またマップも複数存在し、環境や構造が異なるだけでなく、プレイエリアが徐々に狭まるものもあれば、別のルールが設けられたものもある。

本作は公式サイトにて通常版は35ドル(約5400円)で販売されていたものの、6月4日、基本プレイ無料となった。基本プレイ無料のアカウントではキャラを1人のみ作成可能で、すべてのマップを「ノーマル」でプレイできる。一方基本プレイ無料アカウントでは、高難度かつハイリターンな「ハイローラー」で各ダンジョンをプレイすることは不可能。またプレイヤー間でアイテム取引が可能な商人ギルドに入会することもできない仕様となっている。

なお基本プレイ無料アカウントは、ゲーム内有償アイテム「赤石の欠片」を15個消費することでレジェンダリー・ステータスにアップグレード可能。赤石の欠片は15個セットだと30ドル(約4600円)で販売されている。レジェンダリー・ステータスでは上述したような制限がなくなり、作成可能なキャラも増量されるものの、ステータスのアップグレードは次のシーズン開幕にあわせて開放予定となるようだ。ゲーム内表記によると、日本時間6月8日午前7時からアップグレード可能となる見込み。また基本プレイ無料化前に本作を購入していたプレイヤーのアカウントは追加料金なしでレジェンダリー・ステータスにアップグレードされている。


ちなみに本作は、かつてSteamにてプレイテストが数回に分けて実施され、同時接続プレイヤー数がピーク時には約10万8000人を記録するなど、大きな人気を得たことで知られる。ただ、ネクソンの『Project P3』なる未発売プロジェクトのコードやアセットなどが不正に流用されているとの疑いが浮上し、同社がIRONMACEを相手取り韓国と米国で提訴(関連記事)。その後訴訟は韓国でのものに一本化され、現在も係争中の模様である。

こうした騒動のなか、『Dark and Darker』のSteamストアページが削除され、結果的に本作は公式サイトを通じてのみ販売されることになった。今回基本プレイ無料となったことで、新シーズンを前に本作を試しに遊びやすくなることだろう。ちなみに本作はEpic Gamesストア向けにも配信が予定されており、こちらも基本プレイ無料として配信される可能性がありそうだ。

ダンジョンPvPvEの先がけともいえる『Dark and Darker』ながら、昨今ではフォロワー的な作品も複数見られる。本作は現状での対応プラットフォームは公式サイトのみであり、基本プレイ無料化で新規層を獲得する狙いもあるのだろう。

『Dark and Darker』はPC向けに公式サイトにて基本プレイ無料で配信中。またEpic Gamesストアでも配信予定だ。

ちなみに本作に関連した作品としては、『Dark and Darker Mobile』がiOS/Android向けに2024年内にリリース予定となっている。