『テラリア』最初の大型アプデがSteamで“再配信”開始。開発元は「最初の最終アプデ」とネタに、何度も最終アプデしてる自覚があった
デベロッパーのRe-Logicは現地時間5月30日、『テラリア(Terraria)』の公式フォーラムにて最新ニュースを投稿。2024年に配信予定のアップデート1.4.5の新情報を明かすとともに、本作13周年を記念して“最初の最終アップデート”とされているアップデート1.1.2を、ベータブランチとしてSteam版でリリース開始したことを発表した。
『テラリア』は、破壊/設置可能なブロックで構築された世界を舞台にした、サンドボックス型の2Dアクションゲーム。PCだけでなく、コンソールやモバイル向けにも発売されている。プレイヤーは目に見えるオブジェクトのほとんどを破壊可能。地表にある木を斧で伐採したり、地面を掘り進んで石をツルハシで破壊したりしながら、探索を進めていく。手に入れた物資を活用して、家や拠点を作ったり、施設を使って装備やアイテムを作成したりすることも可能だ。また、クラフトだけでなく充実した戦闘要素も本作の持ち味である。
Re-Logicは本作の13周年を記念して、本作最初の大型アップデートであったアップデート1.1.2に、Steam版のベータブランチでアクセス可能にしたと発表した。アップデート1.1.2は2012年に配信されていたバージョン。Steam版を所有しているユーザーであれば誰でも、本作のベータブランチとしてアクセスする事ができる。
Re-Logicはこの1.1.2アップデートについて、「最初の最終アップデート」と表現している。一見矛盾した表現であるが、それには本作の辿ってきた経緯が関係している。『テラリア』は2011年のリリースから度重なる大型アップデートを繰り返してきた。そして2020年5月16日には「The Journey’s End」と銘打たれたアップデート1.4.0が配信。数々の新要素が追加され、度重なる大型アップデートの終わりも示唆されていた。
しかしその後も継続的にアップデートは続けられ、2022年9月にはアップデート1.4.4「Labor of Love」が配信開始。そして同年には大型アップデート1.4.5の配信を予定していることも発表されていた。そういった背景もあり、『テラリア』の“最終アップデート”は開発者からもユーザーからも一種の冗談のようにとらえられているわけだ。今回の「最初の最終アップデート」という表現も、そうした「最終アップデートばかりしている」とのイメージをを踏まえたジョークだろう。
しかし本作における“最終アップデート”という表現は単なる冗談だけではない一面もあるようだ。Re-Logicの設立者であるRedigitことAndrew Spinks氏は過去に『テラリア』のアップデートについて、「2015年のパッチ1.3リリース時点で『テラリア』の開発サポートを終了する計画があった」と語っており、「今なお続いている本作の需要が新規プロジェクトの始動を難しくしている」とも語っている(関連記事)。実際、「The Journey’s End」アップデートが配信された直後にはSteam版の同時接続プレイヤー数が歴代最高となる約50万人近くにまで増加。『テラリア』の大型アップデートはユーザーからの期待と需要も高いことがうかがえる(SteamDB)。同スタジオがたびたび“最終アップデート”をおこなっているのは、こうしたアップデートによる人気の再燃といった事情もあるのかもしれない。
そのほか新たな情報として、アップデート1.4.5で追加予定の動物に変身する新要素について、ネズミにも変身できることが発表された。アップデート1.4.5は2024年内に配信を予定しており、現在も開発に取り組んでいるとのこと。これが本作の“最終アップデート”になるかどうかは不明であるが、本作の続報に期待したいところだ。
『テラリア』はPC(Steam)/PS4/Nintendo Switch/iOS/Androidおよび海外Xbox Oneなどに向け配信中だ。アップデート1.4.5は2024年内に配信予定。