『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』にて冒険手帳から見ることのできる冒険の記憶。この記憶を利用して“一撃”で敵に大ダメージを与えるグリッチの存在が報告されている。所要時間などの条件があるものの、たしかに強敵でも一撃で葬れるようだ。なお本稿には冒険の記憶などのゲーム中のスクリーンショットが含まれるため留意されたい。
『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』は、Nintendo Switch向けに発売中のアクションアドベンチャーゲームだ。『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』(以下、ブレス オブ ザ ワイルド)の続編にあたる。新作となる本作では、ハイラルの地が突如として天変地異に見舞われる。城は宙へと浮かび上がってしまったり、空から謎の遺跡群が落ちてきたりするなか、“右手”に力を宿したリンクがハイラルの異変に立ち向かう。
そんな本作では数多くの魔物と戦闘を繰り広げることになる。なかにはライネルやグリオークなどのボスも存在しており、その強さに苦戦したプレイヤーもいるだろう。今回報告されたのは、一振りするだけでそんな強敵を倒せるというグリッチだ。
海外ゲームメディアGaming ReinventedによってYouTube上に投稿された動画では、冒険の記憶を使ったグリッチの手法が説明されている。まず敵に向けて武器を振るう。そして敵に当たる直前にメニューを開いて一時停止する。このとき武器を振るっていて、かつ敵に当たっていないことをチェックするために、画面上にヒットエフェクトがないことと、武器メニューから武器を選択した時に「はずす」が選べないことを確認しておく。
準備が完了したらメニューを冒険手帳に切り替えて冒険の記憶を見る。このとき見ることさえできればどの冒険の記憶でもよく、記憶が再生されはじめたらスキップしても問題ない。そして記憶の再生とスキップを繰り返し行うことで、一時停止を解除した際に敵に「冒険の記憶のムービーを見た回数×武器の攻撃力分」のダメージを与えられるとのこと。
動画内では体力が5000あるとされる白銀のライネルに対し、攻撃力138の白銀ライネルエッジを使用して50回冒険の記憶を再生している。一時停止を解除して攻撃を当てれば、たった一撃で白銀ライネルの討伐成功というわけだ。
筆者もこのグリッチを検証したところ、たしかに白髪のライネルを一振りで葬ることに成功した。検証時の武器には手持ちにあった、攻撃力59の白髪ライネルエッジを使用。今回は体力が4000あるとされている白髪のライネルを倒すことにしたため、最低68回は冒険の記憶を見る必要がある。
ライネルにまさに攻撃が当たらんとする直前、ゼルダとの記憶を約70回にわたり念入りに思い出すリンク。先述のとおりムービーはスキップしても問題ないものの、何回も記憶を思い出すには10分ほど時間がかかった。そうした手順をすべて終えて一時停止を解除したのち、当たる寸前だった攻撃が満を持してヒット。白髪のライネルは膝をつき倒れていった。10分もあれば白髪のライネルは普通の戦い方で十分に倒せたのではないかという疑念はあるが、とにかく“一撃”で倒すことができた。
なおこのグリッチではモーション上では敵を一撃で倒しているものの、内部的には何度も武器で攻撃をしている扱いになっていると見られる。そのため武器の耐久値も大きく消費され、場合によっては武器が壊れてしまうこともある。武器の耐久値の節約などに利用することは難しそうだ。また大切な武器があれば、グリッチの使用は控えた方がいいだろう。
ほかにも、グリッチが利用できなくなるタイミングなどもある模様。たとえばボルドゴーマのような、途中でムービーが挟まれるような敵は、グリッチを使用してもムービーまでの体力分しか削れないため、一撃で倒すことはできない。また最終決戦においても、冒険の記憶を思い出すことができなくなるためグリッチが使用できない。
以上のように“一撃必殺グリッチ”は所要時間が長めでいつでも使えるわけではないため、使いどころの難しいグリッチといえそうだ。とはいえ、一度攻撃のチャンスを掴んで事前準備をおこなえば一振りで敵に大きなダメージを与えられるため、強敵に苦戦している場合は有用かもしれない。またたった一振りで強敵が倒れるシュールさは一見の価値があるだろう。
ちなみに同じく冒険の記憶を利用したグリッチとして、以前にはおきあがりこぼしを利用した高速飛行装置が考案されていた(関連記事)。この際にはユーザーにより「冒険の記憶を見てスキップすることで推進力が上乗せされるのではないか」といった推察も見られ、一撃必殺グリッチにも同様の原理が関係している可能性はありそうだ。
『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』はNintendo Switch向けに発売中だ。