『ファイナルファンタジーVII リバース』開発者に向けて「ありがとう」の励ましの言葉集まる。悪質ユーザーに見かねたファンが企画し世界に広まる

X上の『ファイナルファンタジーVII リバース』ファンコミュニティにて、開発者に向けて「励ましの言葉」を贈る運動が巻き起こっている。開発者に攻撃的な言動をおこなうユーザーに見かね、とあるファンが発案した運動のようだ。

X上の『ファイナルファンタジーVII リバース』ファンコミュニティにて、開発者に向けて「励ましの言葉」を贈る運動が巻き起こっている。開発者に攻撃的な言動をおこなうユーザーに見かね、とあるファンが発案した運動のようだ。


『ファイナルファンタジーVII リバース』(以下、FF7リバース)は、PS向けの『ファイナルファンタジーVII』のリメイク三部作の二作目だ。リメイクシリーズでは、グラフィックは最新技術を用いたフル3Dになり、ターンベースだった戦闘はアクションベースに変化。前作『ファイナルファンタジーVII リメイク』(以下、FF7リメイク)ではミッドガル脱出を果たすまでの物語が描かれた。

第二作目である『FF7リバース』では、ミッドガル脱出からの「クライマックスに向かう旅」がストーリーとして描かれるという。また本作はオープンワールド的な要素として「自由な探索」をコンセプトにしているとのこと。広大なワールドマップの中でセフィロスの影を追っていくことになり、高い自由度で多彩な物語が展開されるようだ。なお物語はオリジナル版における「忘らるる都」までをもとにして描かれるという。

『FF7リバース』は2024年2月29日に発売予定。発売が近づくなか、本作のファンコミュニティがおこなったとある運動が注目を集めている。運動の発起人となったのはXユーザーのLyndi Steinhilber氏。同氏は12月10日、X上で「#ThankYouFFVIIDevs」とハッシュタグをつけて開発者が“作りたいものを作れるように”励まそうとコミュニティに向けて提案。現地時間12月17日にX上で実施すると告知した。

https://twitter.com/LyndiBS/status/1733637332903792816


Lyndi氏の呼びかけを受けて多数のユーザーがこの運動に参加。イラストを添付したり、ゲーム内スクリーンショットを添付したりしながら、開発者に感謝の言葉を贈る投稿が見られる。また当初告知されていた現地時間12月17日だけでなく数日間にわたってユーザーらが繰り広げるムーブメントとなり、海外X上ではトレンド入りも果たす結果となった。

Lyndi氏がこの運動を発案した背景には、本作開発者に対して一部ユーザーからあるまじき言動が寄せられていたことがあるようだ。そうしたユーザーは、リメイク三部作におけるオリジナル版からのストーリー展開の変化に不満を抱いていると見られる。『FF7リメイク』ではオリジナル版とは違った展開が一部存在しており、新作『FF7リバース』でも同様に物語に変化がもたらされる可能性がある。


現時点では、新作のストーリーにどのような変化があるか、またそもそも大きな変化があるかどうかも不明。しかし一部ユーザーはストーリー展開にオリジナル版からの変更があると断定し、その憶測に基づいて開発者に攻撃的な言葉を送りつけているようだ。たとえば先月11月にも、本作のストーリー・シナリオを手がける野島一成氏に対して「あるキャラが死んだ方がいい」といった言葉を送信するXユーザーが見られた(関連記事)。こうした動きがあった後、野島氏はどんな意見も思想も自由であるとしつつ、特定のキャラを「消すべき」「殺せ」といった要求を同氏のもとに送るのはやめてほしいと伝えた。

しかし、野島氏のもとにはその後も攻撃的な言葉が送られることがあったようだ。同氏はモルモット愛好家として知られ、Xアカウント上では時おり飼っているモルモットの愛らしい姿を投稿。同氏によればゲームとは無関係なこうした投稿に対しても「汚いテキストを投げつけてくる」ユーザーが存在したといい、苦言を呈している。


Lyndi氏が「#ThankYouFFVIIDevs」運動を企画した背景には、こうしたあるまじき行為に走る一部ユーザーの存在があったようだ。同氏は運動の目的について、開発者に対して“良いファン(the good fans)”がファン活動をする様子を示したかったとしている。また、せめて1日だけでも、開発者が攻撃的な言動から解放される日を作りたいという目的もあったという。

結果としてこの運動は1日といわず数日間にわたって続けられており、また開発者の目にも触れることになったようだ。リメイク三部作のディレクター浜口直樹氏は「#ThankYouFFVIIDevs」のハッシュタグ付きでファンたちに返答。応援コメントへの感謝を伝え、2月29日に『FF7リバース』をプレイしてもらえることが楽しみだと綴っている。また野島氏も、世界各国からのコメントに対して感謝。上記のような出来事はあったものの、「特に病んでも落ち込んでもいない」としてファンたちに心配しないように伝えた。


『FF7リバース』は注目作であり、オリジナル版の人気もあってか開発者にあるまじき言動を投げつけるユーザーも一部存在するようだ。そうした行為を見かねたひとりのファンの呼びかけが、今回世界中のファンコミュニティから開発者に温かい言葉が贈られるムーブメントを起こす結果となった。

ファイナルファンタジーVII リバース』はPS5向けに、2024年2月29日に発売予定だ。

Hideaki Fujiwara
Hideaki Fujiwara

なんでも遊ぶ雑食ゲーマー。『Titanfall 2』が好きだったこともあり、『Apex Legends』はリリース当初から遊び続けています。

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