『CoD: Modern Warfare III』&『Warzone』では「チーターを地面に叩きつける」新システム登場へ。“おもしろいから”不正者を葬る仕組みいろいろ導入

Activisionは11月10日、『Call of Duty: Modern Warfare III』におけるチート対策システムの進化について発表した。機械学習を用いるなど、従来のシステムが強化されるという。

Activisionは11月10日、『Call of Duty: Modern Warfare III』におけるチート対策システムの進化について発表した。機械学習を用いて従来のシステムが強化されるほか、チーターを「地面に叩きつける」仕組みも導入されるという。

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『Call of Duty: Modern Warfare III』(以下、CoD: MW III)は、2022年発売のFPS『Call of Duty: Modern Warfare II』(以下、CoD: MW II)に続く作品となる。開発はInfinity Ward との協力のもと、Sledgehammer Gamesが主導で手がけている。キャンペーンモードおよびマルチプレイモードが用意され、キャンペーンモードでは前作直後の物語が展開。ジョン・プライス大尉とタスクフォース141が“超国家主義者”と謳われるウラジミール・マカロフとの戦いに挑むことになる。

戦闘においては新たなシステム「タクティカルスタンス」が導入。腰撃ちとADS(照準覗き込み時)の中間の精度で射撃が可能だそうだ。ロードアウトのカスタマイズも拡張されるといい、グローブやタクティカルベスト、ブーツなどを選ぶことができる。ガンスミスにはアフターマーケットパーツというカスタム要素が登場。たとえば、マシンガンのグリップをマガジンの前に位置させる、ブルパップ式にする改造が可能だ。

『Call of Duty』シリーズでは、独自のアンチチートシステム「RICOCHET Anti-Cheat」(以下、RICOCHET)が用いられてきた。今回、開発者ブログにて新作『CoD: MW III』ではRICOCHETにより強力で迅速なチート対策プロセスが導入されると発表された。まず新作では従来のRICOCHETに機械学習が組み合わさり、より迅速な不正行為の発見や検証が可能になっているとのこと。

また今年4月に導入が発表されたリプレイ調査ツールと機械学習の相乗効果もアピールされている。リプレイ調査ツールは、不正対策チームが過去のマッチのゲームプレイデータを閲覧できる仕組み。判別が比較的難しいチートの発見に役立つと謳われており、たとえば壁の向こうの敵を視認する「ウォールハック」といったチートの発見に効果的だとされていた。機械学習との組み合わせにより、このリプレイ調査ツールの課題となっていたスピードも克服できる見込みだそうだ。また、「機械学習自体がBAN処分の決断を下すことはない」とされており、最後は人力による確認が入ると強調されているかたちだ。


そして今回の開発者ブログでは、RICOCHETのユニークな新システム「Splat」も紹介されている。まずRICOCHETでは、基本的には試合中に現れたチーターは即座にキックされてきたという。一方で、チートに使用されたアカウントやハードウェアに関する情報を収集するために密かにゲームに参加させる場合もあったそうだ。その場合にはチーターによる影響を最小限に抑えるための「緩和処理(Mitigation)」を用意。チーターがおこなう攻撃のダメージを著しく下げる「ダメージシールド」、チーターがほかのプレイヤーを一切感知できなくなる「クローキング」といった仕組みが導入されていた。つまりチーターの戦闘力を奪って、ほかのプレイヤーに影響を与えられなくする試みだ(関連記事1関連記事2)。

新作ではダメージシールドとクローキングに加えて新たに「Splat」が導入される。Splatでは発見されたチーターのパラシュートを“おもしろいので”ランダムに無効化。パラシュートを展開しても地面に急降下させ、落下死させてしまう仕組みだそうだ。またパラシュート展開後に発見されたチーターにも抜かりなく作用し、チーターの“速度”が急上昇。「ちょっとしたジャンプが必ず死ぬ高所垂直落下に化ける」など、突飛な挙動となり即座に仕留めることができるという。試合開始時にプレイヤーたちがパラシュートで降下する『Call of Duty: Warzone』(以下、CoD: Warzone)での採用を主に視野に入れたシステムのようだ。またこのほかにも新たな「トリック」が数多く開発されているそうで、今後も新たな不正者対策が明かされていくという。


開発者ブログではそのほか、不正者によるアカウント乗っ取りに関しても言及。Activision IDのパスワードを使い回ししないように注意喚起もおこなわれている。また2023年には不正対策チームにより、ダークウェブ上で流出していた11万以上のアカウントを発見。悪用を防ぐべくアカウントはリセットされ、元のアカウント所有者に戻されたという。

また新作発売を目前に『CoD: MW II』および『CoD: Warzone』にて8万以上のアカウントがBANされ、『CoD: MW III』へのアクセスが禁止されたという。現状でもさまざまな方面から不正対策がおこなわれ、功を奏していることがうかがえる。新作では機械学習が導入されるというRICOCHETもあわせ、さらに取締が強化されていくことだろう。

Call of Duty: Modern Warfare III』はPC(Steam/Battle.net)およびPS4/PS5/Xbox One/Xbox Series X|S向けに11月10日に発売予定だ。PC向けには時差の関係で日本時間11月11日に発売予定。

Hideaki Fujiwara
Hideaki Fujiwara

なんでも遊ぶ雑食ゲーマー。『Titanfall 2』が好きだったこともあり、『Apex Legends』はリリース当初から遊び続けています。

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