延期続きのオープンワールド海賊ゲーム『スカル アンド ボーンズ』“3代目”開発ディレクターが退任。「役割を果たして」予定より早めにチーム離脱か

 

スカル アンド ボーンズ(Skull and Bones)』にてクリエイティブディレクターを務めたElisabeth Pellen氏が、開発チームを離れたことが明らかになった。海外メディアKotakuなどが伝えている。


『スカル アンド ボーンズ』は、オープンワールド海戦ゲームだ。対応プラットフォームはPC(Ubisoft Connect/Epic Gamesストア)およびPS5/Xbox Series X|S。インド洋を舞台にしたオープンワールドでの冒険のほか、PvEあるいはPvEvPなどのオンライン対戦/協力プレイもサポートされるという。開発を手がけるUbisoft Singaporeは、2作目以降の『アサシン クリード』シリーズに携わり、海戦ゲームプレイなどを開発してきた。

『スカル アンド ボーンズ』の発売時期については、これまで幾度も延期されてきた。まず本作が発表されたのは2017年のE3のことで、当時は2019年のリリースを目標として掲げていた。しかしながら、その後数度にわたり発売延期が重ねられることなった。

そうした経緯を経て、2022年7月にはついに発売時期ではなく“発売日”がアナウンス。2022年11月8日に発売されると満を持して告知されたが、昨年9月29日にはまたもや延期が発表。現地時間2023年3月9日発売とされていたもののこれも延期。1月時点では投資家向けに2023~2024会計年度(2023年4月~2024年3月)の早期にリリースされると告知されていたが、現時点で新たな発売日は発表されていない(関連記事)。


今回、本作のクリエイティブディレクターを務めたElisabeth Pellen氏がUbisoft Singaporeを去り、Ubisoftパリ本社に異動したことが伝えられている。ビジネス向けSNS であるLinkedInによると、現在同氏はパリ本社にてオンライン編集ディレクターなる役職に就いているという。『スカル アンド ボーンズ』では、作品発表時のクリエイティブディレクターJustin Farren氏が2019年6月に退職し、後任をPellen氏が務めていた。なおPellen氏は2018年9月以前にクリエイティブディレクターとして本作に参加していたことを明かしており、実質的に約5年間本作の開発を率いていたことになる。ちなみにPellen氏は各誌報道で本作における“3代目”のクリエイティブディレクターとされており、紆余曲折を経た本作の開発をまとめあげた人物といえそうだ。

なおKotakuに向け、Ubisoftの広報担当者は本件について声明を伝えている。声明によると、Pellen氏は当時『スカル アンド ボーンズ』開発のディレクションを“再始動”させる役目をもって着任していたそうだ。同氏はその役割を果たし、現在開発チームは同氏のビジョンであるユニークな海戦アクションRPGを実現しているとのこと。またUbisoftの広報担当者は、現在の本作のような開発段階でクリエイティブディレクターが別の役職や新たなプロジェクトに異動することは珍しくないと強調。本作の開発が順調であることをアピールしたようだ。

ちなみにKotakuが情報筋の証言として伝えたところによると、Pellen氏のクリエイティブディレクター在任期間は当初少なくとも年末までを見込んでいたという。あわせてKotakuはUbisoft Singaporeが現在、シンガポールの労働組合Creative Media and Publishing Unionによる組合運動に直面していると伝えている。そうした状況により、Pellen氏のクリエイティブディレクターとしての在任期間が予定より早まった可能性もありそうだ。


いずれにせよ、『スカル アンド ボーンズ』の新たな発売予定時期は現時点では明かされておらず、続報が注目されるところ。先述のとおり先月にはクローズドベータテストが実施されており、作品は一定の完成度まで漕ぎつけていると見られる。幾度も延期を重ねたこともあり、確実に発売できる時期が定まるまで発表が控えられているかたちかもしれない。

スカル アンド ボーンズ(Skull and Bones)』はPC(Ubisoft Connect/Epic Gamesストア)およびPS5/Xbox Series X|S向けに発売予定だ。