Ubisoftの海戦ゲーム『スカル アンド ボーンズ』6度目の発売延期。Ubisoftは人気シリーズ売上不振を受けリリース体制見直しへ

 

ユービーアイソフトは1月12日、『スカル アンド ボーンズ(Skull and Bones)』の発売日をまたもや延期することを明らかにした。本作にとって、6度目の発売時期延期となる。


『スカル アンド ボーンズ』は、オープンワールド海戦ゲームだ。対応プラットフォームはPC(Ubisoft Connect/Epic Gamesストア)およびPlayStation 5/Xbox Series X|S。インド洋を舞台にしたオープンワールドでの冒険のほか、PvEあるいはPvEvP などのオンライン対戦/協力プレイもサポートされるという。開発を手がけるUbisoft Singaporeは、2作目以降の『アサシン クリード』シリーズに携わり、海戦ゲームプレイなどを開発してきた。

『スカル アンド ボーンズ』の発売時期については、これまで幾度も延期されてきた。まず本作が発表されたのは2017年のE3のことで、当時は2019年のリリースを目標として掲げていた。しかしながら、その後数度にわたり発売延期が重ねられることなった。そうした経緯を経て、今年7月にはついに発売時期ではなく“発売日”がアナウンス。昨年2022年11月8日に発売されると満を持して告知された。しかし、昨年9月29日にはまたもや延期が発表。現地時間2023年3月9日発売とされていた(関連記事)。


そしてこのたび投資家向けに、本作のさらなる発売延期が発表された。新たな発売時期としては、2023~2024会計年度(2023年4月~2024年3月)の早期にリリースされると告知されている。一方で、度重なる延期の成果も見られるという。最近実施されたプレイテストでは品質に目覚ましい改善が確認できたとのこと。今回の延期の目的としては、より洗練されバランスの取れたゲーム体験をもたらし、さらにユーザーの認知度を高める時間を確保するためとされている。なお本作はまもなくベータ段階になるそうで、ユーザーに美しい海での冒険が披露されるという。

なお発表においては、人気シリーズの不振についても言及。ユービーアイソフトは過去4年間にわたって、長期のアップデートやライブサービスを続けるゲームの構築に注力してきたという。しかし『アサシン クリード』『ファークライ』『ゴーストリコン』『ディビジョン』『レインボーシックス』といった人気シリーズの直近でのローンチは、期待どおりのパフォーマンスを発揮しなかったそうだ。また『マリオ+ラビッツ ギャラクシーバトル』や『Just Dance 2023』についても、想定に反して売上が低迷しているとのこと。

そうした状況を受けてユービーアイソフトでは、収益の見通しが全体的に見直され、今後数年間はより慎重な姿勢がとられるという。人気シリーズやライブサービス型タイトルに開発リソースを集中していくとのこと。そのため、未発表の3つのプロジェクトをキャンセルすることも明かされた。ユービーアイソフトは昨年7月にも複数のプロジェクトのキャンセルを発表していた(関連記事)。昨年に引き続き、開発計画の見直しが進んでいるわけだ。

ユービーアイソフト全体で開発計画が見直されるなかで、6度目の発売延期となることが明かされた『スカル アンド ボーンズ』。一方でベータ段階に入ることも明かされており、ゲームプレイはまもなく一般のプレイヤーにもお披露目されるかもしれない。ここまで延期を重ねただけに、万全な状態で正式リリースを迎えることが望まれているだろう。なお本作の公式生放送が、日本時間1月14日土曜日に配信予定。新たな発売日を含め、続報に期待したい。

スカル アンド ボーンズ(Skull and Bones)』はPC(Ubisoft Connect/Epic Gamesストア)およびPlayStation 5/Xbox Series X|S向けに発売予定だ。