「“GTA6”を遊びたい」とわめく男がgamescom生放送で乱入。ステージ上の司会者に詰め寄る
ゲームイベントgamescomの開幕生配信番組「gamescom: Opening Night Live 2023」のステージに、謎の人物が乱入する一幕があった。乱入者はなぜか「『グランド・セフト・オート』の新作を遊ばせろ」と主張していた。
gamescomは、ドイツのケルンで例年開催される欧州最大規模のゲームイベントだ。同イベントの開幕を飾る「Opening Night Live」では、「The Game Awards」といったイベントを手がけるパーソナリティのGeoff Keighley氏が司会進行を務める。ゲームの新情報や新作発表なども飛び出し、世界中のゲームファンが注目するイベントだ。
そんな同イベントの壇上に、謎の人物が乱入する事件が発生した。本イベントの冒頭では、期待の新作『Starfield』の映像が流された。映像が終わってKeighley氏が観客に語りかける中、客席側から謎の人物がステージ上に駆け上がったのだ。勢いよく迫りくる乱入者に対しKeighley氏は、反射的に笑顔で応対する様子を見せたものの、すぐさま身体をひねり乱入者から距離を取ったように見える。
乱入者はそれでもしつこく追いすがり、なにごとかを喚き立てていた。そうした中で、視聴者たちがはっきり聞き取ったであろう一言が「I need to play GTA6(“GTA6”を遊びたい)」だったのだ。男はそれだけ伝えたところで、セキュリティに連行されて消えていった。
「“GTA6”を遊びたい」とgamescomの壇上で主張する意味も、Keighley氏に迫る理由もわかりかねるところ。また、乱入者が本当にゲームファンなのかも、その真の思惑も不明だろう。しかし、“GTA6男”の印象だけは全世界の視聴者の脳裏に強く焼付いたようだ。事件後から本稿執筆現在にかけて、X(旧Twitter)上などでは「GTA6」で検索すると乱入者が大いに話題にされている様子がわかる。
なおKeighley氏はこの乱入者に対して、「この特別な時に、こんな行為に及ぶ人物が現れて残念だ」と落胆をあらわにしつつ、冷静に対処していた。後に同氏は自身のXアカウント上で「みんなのサポートに感謝する」とコメントしている。同ツイートなどには、乱入者に迫られたKeighley氏の安否を気遣うリプライも多数寄せられている。
そうしたコメントの中に散見されるのが「ビル・クリントン」についての言及である。というのも、昨年にも「大規模ゲームイベントへの乱入事件」が発生していた。そちらは、奇しくもKeighley氏が手がける「The Game Awards 2023」での一幕だった。同イベントでは、『エルデンリング』がGame of the Yearを受賞。そのスピーチのさなかに、まったく無関係の青年が乱入し「ビル・クリントン」にまつわる支離滅裂な言葉を語り始めたのである(関連記事)。この一件で、イベントのセキュリティ体制が疑問視されるなどの向きもあった。Keighley氏があらわにした落胆は、そうした事件を踏まえてのことかもしれない。
なお、本稿執筆時点で、乱入者の詳細や処遇については明かされていない。まずはKeighley氏の心のケアなどが適切になされることを願いたい。
gamescomは8月23日から27日にかけて開催される。見どころとして、明日8月24日午前2時からは「Into the Infinite: A Level Infinite Showcase」が、午前3時からは「Future Games Show」が放送予定だ。