HoYoverseは8月14日、『原神』Ver.4.0バージョンアップに関して告知した。同バージョンでは、大型アップデートとして新たな国フォンテーヌが実装予定。アップデートファイル事前ダウンロードが開始されるなか、そのサイズが“段違いな巨大さ”となっており、慌てるプレイヤーが続出している。
『原神』は、HoYoverseブランドより展開中のオープンワールドアクションRPGだ。本作の舞台となる世界テイワットは、7つの世界と元素が存在する。プレイヤーである主人公の旅人は、とある理由をきっかけにテイワットを旅することとなる。本作は2020年よりサービスが開始され、本稿執筆時点ではゲーム内にはモンド/璃月/稲妻/スメールの4つの地域が実装済み。8月16日に配信予定の大型アップデートVer.4.0では、第5の地域となるフォンテーヌの実装が告知されている。
しかし、待望のはずのアップデート実装を前にして、ファンたちは悲鳴をあげている。アップデートのダウンロードサイズが大きすぎるのだ。HoYoverseは本日14日に「Ver.4.0バージョンアップのお知らせ」を公開。そこでは8月16日7時からのメンテナンスの告知とともに、現在開始されているアップデートファイルの事前ダウンロードにも言及されている。そしてHoYoverseはダウンロードファイルのサイズを開示。PC版では実に32.0~34.2GB(解凍のため空き容量は64.0~68.4GB必要)。モバイル端末でも、8.1~10.8GBの空き容量が必要だというのだ。
『原神』の描画クオリティや作品規模を考えるのならば、この水準のサイズでアップデートファイルが配信されても不思議ではないだろう。ただ、『原神』日本語モバイル版については本稿執筆時点で25GB程度の容量を占有。アップデートが入らずとも、すでにモバイル向けゲームの中でも頂点クラスのファイルサイズを誇っているのは確かだ。
また、今までの本作大型アップデートのサイズとしては、3.0アップデートの事前ダウンロードは言語によりバラつきもあるものの、モバイル版は3GB前後、PC版も9GBほどとなっていた。直近のVer.3.8アップデートでも、事前ダウンロードファイルサイズは同様の水準となっていた。すなわち、バージョン4.0アップデートの準備ファイルサイズは、いきなり約3倍ほどに膨れ上がったことになる。多くのユーザーが慌てるのも無理はないだろう。
こうした事態を受けて、『原神』プレイヤーたちが少ないストレージ容量についての焦りを報告。X(旧:Twitter)では「原神の容量」がトレンド入りした。特にモバイル版プレイヤーたちは空き容量解放に知恵を絞りあっている。その中でも、一定の効果が見込めそうなのが「過去の任務リソース管理」による不要リソース消去だ。この機能は本作Ver.3.1にて、肥大化する本作のファイルサイズに対抗するように実装されたもの(関連記事)。プレイヤーの進捗状況によっては数GBの削減も見込めるため、かなり有力な手段となるだろう。
いくら知恵を絞れども、端末空き容量を増やすには、最終的には不要なファイルや別のアプリを削除するしかない。SNS上では、そうして涙を飲んでほかのアプリを犠牲にするファンの声なども散見される。いきなりの“約3倍サイズアプデ”はそれぞれの端末に重くのしかかったようだ。
一方で留意したいのは、Ver.4.0アップデートがきちんと完了すれば、全体としてのファイルサイズは“思っていたより小さくなる”可能性がある点だ。HoYoverseは今回のアップデートファイルについて「必要な容量が大きくなっている」と言及し、その理由について「パフォーマンス改善のために一部ファイルを調整したため」としている。
つまり、Ver.4.0のインストールが正式に完了すれば、ファイルが入れ替わるようなかたちとなり、ゲーム全体のインストールサイズは大人しめになる可能性が高い。前述の3.0や3.8のようなアップデートでも、事前ダウンロードファイルサイズに比較して、最終的なゲーム全体のサイズは控えめとなった。一時的なストレージ圧迫も相当困るものの、少なくとも「これから『原神』のゲームサイズに10GBまるごと上乗せ」とはならないと考えられる。フォンテーヌの実装がストレージをどの程度圧迫するかは、正式アップデート後に答えが出るだろう。
『原神』は、PC/iOS/Android/PlayStation 4/PlayStation 5向けに配信中。フォンテーヌが実装されるVer.4.0は、8月16日7時からのメンテナンス後に利用可能となる見込み。