レトロアニメ風2Dアクション『Enchanted Portals』9月6日発売へ。『Cuphead』に似すぎと批判された作品、“独自要素”盛り込みついにデビュー

Perp Gamesは8月10日、『Enchanted Portals』を9月6日に発売すると発表した。本作は『Cuphead』の影響を強く受けたという、カートゥーン調の2Dシューティングアクションだ。

パブリッシャーのPerp Gamesは8月10日、Xixo Gamesが手がける『Enchanted Portals』を9月6日に発売すると発表した。対応プラットフォームはPC(Steam/Epic Gamesストア)/PS5/Xbox Series X|S/Nintendo Switchで、配信から数週間後にPS4とXbox Oneでも配信予定とされている。Steamストアページによれば、日本語表示に対応する見込み。


『Enchanted Portals』はカートゥーン調の2Dシューティングアクションだ。次元の狭間に囚われてしまった新米魔法使いのBobbyとPennyが、元の世界に戻るための冒険を繰り広げる。二人は杖から魔法を出して攻撃し、ジャンプやダッシュといったアクションが可能。ソロプレイのほかに二人の協力プレイが可能だ。ステージは横スクロールで構成され、ボス戦や2Dシューティングといった要素がある。トレイラーでは墓場のある鬱蒼とした森や、幽霊が出る古城のようなステージが確認できる。ほかにもジャングルの奥にある遺跡、宇宙船、水中のステージ、ケルベロスと戦うボス戦のステージなど、多くのバリエーションがあるようだ。


一方、さまざまな点で2017年に発売された『Cuphead』に非常によく似ているのは見過ごせない点だろう。右側が欠けたような目のデザインをはじめ、キャラクターや敵の見た目などは『Cuphead』と同じレトロカートゥーン調。ジャンプする時のアニメーションや表現もそっくりだ。ゲームプレイにも、キャラクターが弾を撃つ攻撃が多め、空中でダッシュが可能などの類似点がある。ボス戦やシューティングといった要素がアピールされている点も影響を感じるポイントだろう。



実際、2019年に本作が発表された際には、「『Cuphead』に似すぎている」といった批判を受け、予定されていたKickstarterでのクラウドファンディングキャンペーンが中止。YouTubeや当時のTwitterを中心にネガティブなイメージが広がり、あまりいいスタートを切ったとはいえない状況であった(関連記事)。その後、こうした批判に対して、Xixo Gamesの開発者は自分たちが『Cuphead』の大ファンであり本作は『Cuphead』の影響は受けていると認めたうえで、あくまでリスペクトをもって似た作品を作りたいと話していた。2020年にXixo Gamesは『Cuphead』との差別化は図るとしたうえで、一度中止されていたKickstarterキャンペーンを実施(関連記事2)。キャンペーンは目標額に届かなかったものの、2022年にインディーゲームのプロジェクトに資金援助をするEpic MegaGrantsに選出され、開発費が確保されたようだ。そして2023年6月にはPerp Gamesがパブリッシャーになることが発表。出だしこそ悪かったが開発は継続され、発売の目途が立つに至ったわけだ。


最新のトレイラーではボス戦のゲームプレイ映像が紹介され、そうした差別化の試みも見てとれる。空中での二段ジャンプや攻撃を防ぐバリア、近接攻撃のようなモーションなど、いずれも『Cuphead』にはない要素だ。また本作ではステージごとにツタからツタへ飛び移るといったジャンプアクションや、キャラクターの見た目が変化する要素があることも示唆されている。ほかにもSteamストアページによれば「ジャンプ制限や攻撃不能」といった状態異常もあるとのこと。そうした要素がどのようなゲームプレイの持ち味を生み出すかは気になるところ。実際にプレイして『Cuphead』との違いを比べてみるのも面白いかもしれない。

『Enchanted Portals』は9月6日にPC(Steam/Epic Gamesストア)/PS5/Xbox Series X|S/Nintendo Switch向けに配信開始。Steamストアページによれば、日本語表示に対応する見込み。

Rikuya Melichar
Rikuya Melichar

ゲームだいすき。独特の世界観や没入感があるゲームが好きで、気付いたら流行りのゲームを尻目にずっと遊んでたりします。

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