『Fall Guys』開発元が『フォートナイト』内で“小道具変身かくれんぼ”対戦ゲームを配信開始。幽霊屋敷で繰り広げられる4対1の非対称バトル
『Fall Guys』の開発元Mediatonicは8月2日、『フォートナイト』内で遊べる非対称型ゲーム『Prop Haunters(プロップ・ホーンターズ)』を公開した。本作は『フォートナイト』でオリジナルコンテンツが作れるツール「Unreal Editor for Fortnite」(以下、UEFN)にて開発されている。
『Prop Haunters』は、Epic Games傘下スタジオのMediatonicが開発した作品。物に変身してかくれんぼを繰り広げる、いわゆる「プロップハント」のルールを取り入れた非対称型のマルチプレイ対戦ゲームだ。プレイヤーはシーカー4人と、ホーンター1人に別れる。
本作はプロップハントの「変身かくれんぼ」要素は踏襲しつつ、非対称型のゲームとして本来のルールを大幅に変更。鬼ごっこでいう鬼側かつ、隠れる側であるホーンターが小道具に変装。部屋に隠れてシーカーの目を欺きつつ、隙を狙って攻撃を図る。一方シーカーたちはレーザー銃を所持しており、隠れているホーンターを見つけ一時撃退しつつ、スピリット・シャードを破壊していく。つまり、本作では“狩る方”が隠れる、通常のかくれんぼとは一線を画すルールで展開されるのだ。
ホーンターは、シーカーを全員倒して捕獲、もしくは制限時間までにスピリット・シャードを守りきれば勝利。一方のシーカー側は、捕獲されないように屋敷内に点在するスピリット・シャードをすべて破壊すれば、勝利できるルールとなっている。
本作を開発したMediatonicは、イギリス・ロンドンに拠点を置く2005年設立のデベロッパー。設立以降バンダムナムコゲームズや、セガなどと提携し、多くの作品を開発してきた。その中でも代表作といえるのが2020年にリリースされた『Fall Guys: Ultimate Knockout』だろう。同作はSteam版配信開始から1週間で売上200万本を突破した大ヒットタイトルだ。また、2021年には、親会社であるTonic Games GroupがEpic Gamesに買収。現在はEpic Games傘下のスタジオとして活動している。なお、本作開発はMediatonic内のMediatonic Labsが手がけたそうだ。
なお、『フォートナイト』には以前より「小道具かくれんぼ」としてよりオーソドックスなプロップハントモードが存在している。そちらは、2018年に配信開始された「UEFN」の前身となる制作モード「クリエイティブ」にて開発されていた。「小道具かくれんぼ」は小道具となったユーザーを制限時間内に見つけるといった、おなじみのルールで楽しまれ、ユーザーによって多くのマップが作られた人気モードであった。一方UEFNでは以前のクリエイティブモードよりさらに細かい開発が可能となるため、『Prop Haunters』のような変化球のコンセプトをもった作品を作りやすくなったのだろう。今回は、Epic Games傘下スタジオがそうしたUEFNの開発自由度を、作品として示したかたちになる。
『フォートナイト』では、ゲーム内コンテンツを制作、配信するクリエイターに、収益を分配するシステムを以前から提供している。また、今年5月には「クリエイターエコノミー2.0」と呼ばれるクリエイターへの新たな収益整備の取り組みについてEpic Gamesが報告。多くのクリエイターの収益が上昇していると伝えていた。こういった背景からか、一般ユーザーや個人ゲーム開発者だけでなく、ゲーム会社がUEFNでゲームを開発・配信するケースも増えてきている(関連記事)。今回のように、過去にヒット作を生み出した大手ゲームデベロッパーが、UEFNでゲームを作ってリリースするような出来事が今後もあるかもしれない。
「Unreal Editor For Fortnite」はPC(Epic Gamesストア)向けに現在配信中。『Prop Haunters』は『フォートナイト』ゲーム内にて、島コード「6807-1381-6967」でプレイ可能だ。