『サイバーパンク2077』Steamの全てのレビューがついに「非常に好評」へと好転。開発者は「信頼を取り戻していくためにもっと頑張る」と喜び戒める
『サイバーパンク2077』のSteamユーザーレビューにおける評価ステータスが「非常に好評」を獲得している。本作は発売直後には評価が低迷、それから2年半以上を経て、着実に好評を積み重ねている。
『サイバーパンク2077』は、CD PROJEKT RED(以下、CDPR)が開発したオープンワールドゲームだ。舞台となるのは巨大な未来都市ナイトシティ。美しくも猥雑な街並みに、サイバーウェアで身体改造を施した人々がひしめき合っている。本作ではそんなナイトシティを中心として、主人公であるVが陰謀に巻き込まれ奔走する様が描かれる。
本作は2020年12月に発売。リリース後に好調なセールスを記録したものの、コンソール版を中心とした最適化不足や大量のバグが指摘され、返金対応にまで発展した。また、PC版においても不具合などに対するユーザー指摘が見られ、Steamユーザーレビューでの評価などにも影響が見られた。
このたび、そんな本作のSteamユーザーレビューの全てのレビューでの評価ステータスが「非常に好評」を獲得。CDPRのグローバルコミュニティディレクターを務めるMarcin Momot氏が伝えている。同氏は、開発チームが発売以来積み重ねてきた懸命な仕事ぶりが評価されたことに感謝を綴っている。本稿執筆時点でもSteamユーザーレビューは「非常に好評」ステータスとなっており、約54万6000件中80%が好評としている。
本作は発売後、Steamユーザーレビューでの全てのレビューは「やや好評」ステータスに推移していたものの、30日間のSteamユーザーレビュー集計ステータスを示す最近のレビューでは「賛否両論」の状態が続いていた。その後2021年の夏から秋にかけて最近のレビューは「やや好評」ステータスに推移し、11月下旬になって「非常に好評」ステータスを獲得していた(関連記事)。一方で全てのレビューの評価ステータスは長らく「やや好評」のままであった。今回、発売から2年半以上を経て全てのレビューの評価ステータス「非常に好評」を獲得したかたちだ。
本作に向けては発売後複数回のアップデートが実施。パフォーマンス改善や不具合修正のほか、新規コンテンツも実装されてきた。また昨年9月にはスピンオフとなるアニメ作品「サイバーパンク エッジランナーズ」もNetflixにて配信された。同作はレビュー集積サイトRotten Tomatoesにて高評価を獲得。さらに『サイバーパンク2077』向けに同時期に配信されたパッチ1.6では、「サイバーパンク エッジランナーズ」にちなんだコンテンツが実装された。その後公式Twitterアカウントは4週間連続で毎日100万人のアクティブプレイヤー数を記録していると報告。アニメの好評とアップデートの相乗効果もあってか、活況を見せていた。
そのほか本作に向けては、9月26日に大型拡張パック「仮初めの自由」が発売予定。発売後2年半以上が経過した本作ながら、さらなる展開も控えているわけだ。一連の展開を受けて、新規プレイヤーも増加しているかもしれない。新たに投じられた好評や、過去に投じられた不評がアップデートなどを受けて好評に転じた結果、今回「非常に好評」ステータスを獲得したかたちだろう。
なお拡張パック「仮初めの自由」での追加内容は、先行プレイ時点で確認できるかぎり、新たなロケーションで完結する形式ではなく、本編に組み込まれるかたちでゲームを拡張する内容である(関連記事)。さらにパワーアップした体験が期待され、今後の評価ステータスの変動も注目されるところだ。なお本作クエストディレクターを務めるPaweł Sasko氏は、先述のMomot氏のツイートを引用。ユーザーへの感謝を伝えると共に、信頼を取り戻すためにはやるべきことがまだたくさんあるとの意気込みを述べている。
『サイバーパンク2077』は、PC/PS4/PS5/Xbox One/Xbox Series X|S向けに販売中。の大型拡張パック「仮初めの自由」はPC/PS5/Xbox Series X|S向けに9月26日発売予定だ。同拡張パック配信に際して、本作PC版の必要動作環境が更新されている。前もって確認しておくといいだろう。