『ザ・ロード・オブ・ザ・リング:ゴラム』開発元が「がっかりする体験」を提供したと謝罪。重厚な声明でゲーム改善を約束する

Daedalic Entertainmentは5月27日、『ザ・ロード・オブ・ザ・リング:ゴラム』について「がっかりする体験を提供してしまい、ユーザーの期待に応えることができなかった」と謝罪する声明を発表した。

Daedalic Entertainmentは5月27日、『ザ・ロード・オブ・ザ・リング:ゴラム』について「がっかりする体験を提供してしまい、ユーザーの期待に応えることができなかった」と謝罪する声明を発表した。同作は5月26日に海外で発売されて以来、評価面で苦戦している。


『ザ・ロード・オブ・ザ・リング:ゴラム』は、Daedalic Entertainmentが開発するステルスアクションゲーム。「指輪物語」などに登場するゴラムを主人公に据えて、原作小説で語られていない部分のストーリーを展開するというふれこみだ。事前に発表された内容では、ダークなキービジュアルや、あえて醜悪なキャラクターであるゴラムを描くストーリーなど、ファンの期待を高める要素が注目されていた。また、「指輪物語」の権利関係を有するミドルアース・エンタープライズ社との連携もアナウンスされており、「正史」の一部として描かれるかもしれない、というのも本作の前評判を押し上げていた要素の一つだ。。なお、日本では6月22日が発売予定日であるものの、海外では日本に先んじて5月26日に発売している(関連記事)。

しかし蓋を開けてみると、本作の評価は厳しいものになっている。本稿執筆時点ではSteamユーザーレビュー数150件に対して好評のレビューは36%。「やや不評」のステータスだ。本作を遊んだ多くのプレイヤーは、FPS低下やクラッシュなどの不安定な動作に直面しており、推奨環境を満たすRTX 3070、メモリ16GBといった環境で本作を稼働しても安定して動作しないケースの報告も見られる。また、キービジュアルと本作のグラフィックのクオリティの差も指摘されている。本作に高い期待を抱いたファンの落胆は想像にかたくない。

一方で、本作のSteamコミュニティページの投稿を見てみると、プレイヤーの本作への肯定的な意見も存在している。主に「指輪物語」へのトリビュートやストーリー面が挙げられ、なかには原作小説や実写映画版と違った側面からゴラムを見ることができる、といった意見もある。しかし、パフォーマンスの問題に直面しているユーザーは、そうした本作の評価されている面を心置きなく体験するのは難しいだろう。

そうした不満の声を受けてか、Daedalic Entertainmentは発売翌日の5月27日にTwitterおよびSteamコミュニティページに声明を投稿した。本作を遊んだユーザーに「がっかりする体験(underwhelming experience)」を提供してしまった、と謝罪したうえで今後アップデートを通して改善していく、といった内容だ。

声明の冒頭では、本作を遊んだユーザーに「がっかりした体験」を提供してしまったと開発元みずから言明。熱心なコミュニティの期待に応えることができなかったと謝罪をした。そのうえで、スタジオとして、そして熱心な「指輪物語」のファンの集まりとしてプレイヤーの声を取り入れ、バグや不安定な動作をアップデートを通じて改善していくと宣言している。

実際にパフォーマンスを改善するための初日パッチは発売時に配信されており、発売翌日にはさらなるアップデートがされるなど、本作を改善する姿勢が示されている。これらのパッチで少なくともPS5版のFPS低下は改善されたという報告もある(Eurogamer)。開発元の努力が奏功し、できるだけ近いうちに「がっかりする体験」が改善されると期待したい。

『ザ・ロード・オブ・ザ・リング:ゴラム』はPC(Steam/Epic Gamesストア)および海外コンソール向けには発売済み。 日本国内向けにはPS4/PS5版が6月22日に発売予定だ。

Rikuya Melichar
Rikuya Melichar

ゲームだいすき。独特の世界観や没入感があるゲームが好きで、気付いたら流行りのゲームを尻目にずっと遊んでたりします。

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