AI取り調べゲーム『ドキドキAI尋問ゲーム』フリーゲームとして公開され注目集める。人気すぎてChatGPT利用料かさみ、開発者困る

国内のインディーゲーム開発者のげーむくりえいたーねこ氏は3月28日、『ドキドキAI尋問ゲーム』をPCブラウザ向けに無料公開した。ChatGPTを利用したアドベンチャーゲームだ。

国内のインディーゲーム開発者のげーむくりえいたーねこ氏は3月28日、『ドキドキAI尋問ゲーム』をPC向けに無料公開した。unityroomにて、ブラウザからプレイ可能となっている。


『ドキドキAI尋問ゲーム』はChatGPTを利用したアドベンチャーゲーム。プレイヤーは「有能な警察官」として、殺人事件の容疑者であるAIを尋問する。尋問時の言葉はプレイヤーが直接入力。入力された言葉に応じてChatGPTが回答を生成し、尋問が続く仕組みだ。

なお容疑者であるAIには感情回路が埋め込まれているとされ、プレイヤーの尋問によって心拍数が上昇。徐々に自白に近づけることが本作の目的となる。尋問の際の言葉はプレイヤーの自由自在。警察官と容疑者という設定を無視したやり取りも可能で、面白い返答が返ってくるかもしれない。なお尋問をおこなえるのは7回までとなっており、回数を無駄にすると自白にはたどり着けないだろう。なお本作の公開ページによると、プレイ時間は10分程度とされている。


本作は公開後さっそくユーザーらの反響を呼んでおり、さまざまな“尋問”がおこなわれている様子。ChatGPTがプレイヤーのアイデアを受け止めて、興味深い答えを返してくれる点も本作の特徴だろう。あるいは突拍子もない思い付きが、AIの自白に結びつくかもしれない。

本作を手がけたのは国内の開発者げーむくりえいたーねこ氏。過去には無料ブラウザゲーム『ぼくとAIのなつやすみ』を開発した人物だ。同作はAIによるイラスト生成サービス「Midjourney」を利用したタイトルであった(関連記事)。AIをゲームシステムに組み込み、ストーリー上でも重要な意味をもたせた作風は、本作『ドキドキAI尋問ゲーム』にも受け継がれている。同氏によれば、ChatGPTをはじめAIを用いた技術が流行を見せる今遊ぶ意味のある作品になっているとのことだ。

本作はunityroomのイベント「1週間ゲームジャム」の今回のお題「つたえる」の作品として投稿されている。今回のお題のゲームは、3月20日0時から3月26日20時までの期間で開発されており、本作もそのうちのひとつ。同イベントの評価期間は4月9日20時までとなっているため、興味のある人はほかの作品とあわせて遊んでみるといいだろう。

なお想定を上回るユーザー数に遊ばれた影響で、本作に用いられているChatGPT APIの利用料がかなり高額になっているとのこと。無料ゲームとして提供している関係上、利用料が許容値を超えた場合にはゲームが動作しなくなる、あるいは公開が終了となる可能性があるという。気になる人は早めに遊んでおくといいだろう。

ドキドキAI尋問ゲーム』はPC向けに、unityroomにて公開中だ。

【UPDATE 2022/3/30 9:37】
本作はChatGPT APIの利用料が許容値を超えたため本作は公開停止となった。げーむくりえいたーねこ氏によると、今後の予定は未定ながら、復活させたい気持ちもあるとのこと。同氏は現在ユーザーにアンケートを募っている。





※ The English version of this article is available here

Hideaki Fujiwara
Hideaki Fujiwara

なんでも遊ぶ雑食ゲーマー。『Titanfall 2』が好きだったこともあり、『Apex Legends』はリリース当初から遊び続けています。

記事本文: 2636