Valveは3月23日、『Counter-Strike 2』(以下、CS2)を発表し、一部の『Counter-Strike: Global Offensive』(以下、CS:GO)プレイヤーを対象とした限定テストを同日より開始した。そして本日3月28日『CS2』公式Twitterアカウントより、テスト参加したさの「ズル行為」について、無意味であるとの告知がなされている。
『CS2』は、Valveの独自ゲームエンジンSource 2を用いて開発される、対戦FPS『Counter-Strike』シリーズの最新作だ。同シリーズでは、対テロ特殊部隊とテロリストに分かれてのオンライン対戦を柱とし、改善を重ねた最新版『CS:GO』が、2012年のリリース以来大きな人気を得ている。同作は基本プレイ無料化などを経て、近年ではSteam全体でも首位を争うプレイヤー数を誇る。『CS2』発表後には最大同時接続者数が150万人の大台を突破した(SteamDB)。
『CS:GO』プレイヤー人口増の背景には、続編発表の盛り上がりのほかにも、『CS2』の限定テスト実施が関係していそうだ。というのも、『CS2』の限定テストの対象は『CS:GO』プレイヤーからの選出。選出確認やテストへの参加は、ゲーム内からおこなうことになるからだ。また、選出の基準としては「Valve公式サーバーでの最近のプレイ時間」「トラストファクター(プレイヤーの信頼性の指標となる内部数値)」「Steamアカウントの状態」などのほか、開発チームが選ぶ要素に基づくとされる。
プレイ時間も選出基準に含まれるため、テストユーザー選出を目当てに『CS:GO』を熱心に長時間プレイするユーザーも増えていると考えられる。また、試合にマッチングだけして、プレイせず放置するような迷惑行為におよぶユーザーも存在しているようだ。しかし、そのような行為をしてテスト参加権を得ようとしても、無意味だそうだ。
『CS2』公式Twitterアカウントは3月28日、「皆さんへのお知らせ(PSA)」として告知。「Valve公式サーバーで放置行為をしても、限定テストに参加できる確率は上がらない」と明確に伝えた。同ツイートによれば、限定テスト抽選で参考にされるのは、同テスト開始前の『CS:GO』プレイ時間だという。つまり、今慌てて放置でのプレイ時間稼ぎ行為に走っても、ほかのプレイヤーに迷惑をかけるだけなのである。
上述のツイートには、限定テストに選出されるため熱心にプレイ時間を稼いだであろうユーザーたちが失意のコメントを寄せている。放置ではなくしっかり遊びこんだユーザーらもいるようで「長時間を費やしたのに無意味になった」といった反応も見られる。しかし、「長くプレイすればテストに受かりやすくなる」との判断自体が早計ではあった。
『CS2』では、今までのシリーズ作品でプレイヤーの戦略に深く関わる「スモーク」の刷新のほか、数多くの変更が実施される。同作の限定テストは熱心なプレイヤーたちにとって垂涎の内容(関連記事)。今回の「プレイ時間稼ぎ」にまつわる告知は、そうした人気をも反映しているだろう。
『Counter-Strike 2』は、PC(Steam)向けに今年の夏にリリース予定。現存の『CS:GO』がアップデートされるかたちとなる。なお、限定テストについては、リリースに向けて随時対象プレイヤーを増やしていくとのこと。詳細は公式FAQを確認してほしい。