『フォートナイト』向けの“ゲーム開発ツール”「Unreal Editor For Fortnite」3月23日配信へ。UE5の各種機能を手軽に利用可能
Epic Gamesは3月16日、『フォートナイト』向けのコンテンツ制作ツール「Unreal Editor For Fortnite」(以下、UEFN)を現地時間3月22日に配信すると発表した。対応プラットフォームはPC(Epic Gamesストア)。Epic Gamesストアページの表記によると、日本時間3月23日配信予定。
「UEFN」は、ゲームやゲーム体験を設計・開発し、『フォートナイト』にて公開可能なPC向けツールだという。VFX(視覚効果)やカスタムアセットのインポートのほか、モデリング・マテリアル・シーケンサー・コントロール リグといったUnreal Engine 5の広範な機能を、手軽な操作で利用可能とのこと。
なお『フォートナイト』にはすでにクリエイティブモードが存在する。一定の広さを備えた島にゲーム内のアセットを用いて自由に建物やオブジェクトを設置し、マップを作成できるモードだ。ほかのプレイヤーと一緒に島で遊ぶこともできるほか、「島のコード」を使用することでほかのプレイヤーとのシェアも可能となっている。
「UEFN」はそうした既存のクリエイティブモードとも並行して利用可能とのこと。クリエイターたちはPC/コンソール間でリアルタイムで島(マップ)を作成し、テストすることが可能とされている。
そのほか「UEFN」では、オープンソースのプログラミング言語であるVerseを利用可能とのこと。VerseはEpic Gamesのエンジニアやプログラマーが中心となって開発。メタバースの開発に適した、Web3.0向けのプログラミング言語とされる。
Epic Gamesは近年、メタバース構築に積極的な姿勢を見せている。2022年4月には、ソニーグループおよびKIRKBIからメタバース構築を目的に20億ドルの資金を調達。さらにKIRKBI傘下のThe LEGO Groupと共同で、子どもやファミリーに向けた新たなメタバースを創出していくことを発表していた(関連記事)。さらに同年9月には、複数の企業とともにメタバース関連企業Hadeanへの出資をおこなっている。
Verseの開発、および「UEFN」にVerseが導入される背景には、メタバース構築に意欲的なEpic Gamesの戦略があるのだろう。世界的人気IPである『フォートナイト』向けのコンテンツ制作ツールとして打ち出されるだけに、今後の展開も注目される。なおEpic Gamesは日本時間3月23日に、基調講演「State of Unreal」の開催を予定している。同日にリリースされる「UEFN」の詳細についても、同講演にて説明されることだろう。
「Unreal Editor For Fortnite」はPC(Epic Gamesストア)向けに、日本時間3月23日に配信予定だ。