『ホグワーツ・レガシー』のおしゃべり旅おばさん、最新アプデで“口数ナーフ”される。うるさすぎて黙らされる

 

Avalanche Softwareは3月9日、『ホグワーツ・レガシー』のアップデートの配信を開始した。多数不具合修正や調整が盛り込まれるなか、そのパッチノートに記載されていない調整項目があったという。それは、おしゃべりキャラ「イグナチア・ワイルドスミス」の口数の減少だ。本作開発元スタッフが明かしている。


『ホグワーツ・レガシー』は人気小説・映画「ハリー・ポッター」シリーズを題材としたゲームだ。プレイヤーは5年生として、ホグワーツ魔法魔術学校に入学。授業や探索に励みつつ、世界をめぐる大きなしがらみに巻き込まれていく。ゲームとしてはオープンワールドとなっている。学校および学校周辺のエリアを冒険し、誰かの悩みを解決したりしながら、戦いなどを介して成長するのだ。

本作は発売するや否や人気を博しており、Steamでの同時接続ユーザーは、一時は約88万人を記録していた(SteamDB)。作品自体の評価も高く、本稿執筆時点で約12万8000件のSteamユーザーレビューが寄せられ、うち93%が好評とする「非常に好評」ステータスを獲得している。一方で、不具合や不満点の指摘もユーザーからは寄せられていた。そして、主に海外ユーザーから多く寄せられていたのが「イグナチア・ワイルドスミスがうるさい」との意見だった。


イグナチア・ワイルドスミスは、暖炉と魔法を利用した移動手段「煙突飛行粉」を発明した人物だ。煙突飛行粉は、本作においてはファストトラベル機能として実装されており、各所のトラベルポイントにはイグナチアの肖像が存在。その肖像が、本人としてプレイヤーに話しかけてくる演出となっている。大発明をした偉人でありつつも、気さくに話しかけてくるイグナチアはみんなの人気者……かと思いきや「イグナチアが嫌いだ」とするユーザーが続出。イグナチアは、おしゃべりすぎたのだ。そこに親しみを抱くユーザーもいるものの、一方では「ハリー・ポッター」シリーズの悪役らより嫌いなキャラだとする声も見られるほどだった(関連記事)。

そんなイグナチアが、実は先日のアップデートにて“口数ナーフ”を受けていたという。本作開発元Avalanche SoftwareのコミュニティマネージャーであるChandler Wood氏が明かしている。同氏は3月10日、自身のTwitterアカウントにて「公式パッチノートに盛り込まれていない要素が確認できた」とコメント。イグナチア・ワイルドスミスがセリフを喋る頻度が“大幅に”減らされたとしている。周知されないまま、イグナチアの口数が“サイレント下方修正”されていたわけだ。

さらにWood氏は「煙突飛行粉での旅がさらに快適になるでしょう、飛行粉についてのうんちくをひっきりなしに聞かされずに済むので」との旨をコメント。「私が煙突飛行粉を発明するまで、移動はとても不便だった」といった自慢を頻繁に語るイグナチアに対して辛辣な言葉を投げかけている。ただ、そもそもイグナチアをおしゃべりにしたのは開発側だと考えると、ずいぶんな当てこすりである。

Wood氏のツイートへの反応は、おおむねイグナチアの口数減少への歓迎ムードとなっている。一方で、口数減少を残念がるような反応を示すユーザーも存在するようだ。まるで親の小言のように、無くなると寂しくなる可能性もあるだろう。なお、Wood氏は本日には、『ホグワーツ・レガシー』にて14億6000万回以上のファストトラベルが実行されたとのインフォグラフィックをツイート。そこで上述の「私が煙突飛行粉を発明するまで、移動はとても不便だった」という小言を引用している。なんだかんだイグナチアのことを好きなのかもしれない。

なお、イグナチアが“サイレント口数ナーフ”された3月9日のアップデートでは、マダム・コガワが失踪してしまう不具合やクラッシュ問題への対応のほか、パフォーマンスの向上まで幅広い修正・調整がなされている(関連記事)。イグナチアの小言が嫌だったホグワーツ生も、気にならなかった/好きだったホグワーツ生も、また学び舎に戻ってみるとよいだろう。

『ホグワーツ・レガシー』はPC(Steam/Epic Gamesストア)/ PS5/ Xbox Series X|S向けに発売中。PS4/Xbox One向けには5月5日発売予定、Nintendo Switch向けには7月25日発売予定だ。