『The Last of Us』新作オンラインマルチプレイゲームでは、『The Last of Us Part II』よりも洗練された“ドア開閉システム”が登場するようだ。開発スタッフが示唆している。
『The Last of Us』シリーズは、サバイバルアクションゲームだ。初回作はPS3向けに2013年6月に発売。また続編である『The Last of Us Part II』はPS4向けに、2020年6月に発売された。両作ともに数々のゲームアワードを受賞している人気シリーズだ。今年6月にはシリーズ10周年を迎える。なお初回作はPS4向けにHDリマスター版が発売されたほか、フルリメイクとなる『The Last of Us Part I』がPS5向けに2022年9月から発売中。PC向けにも2023年3月29日に発売予定となっている。
そんな『The Last of Us』シリーズでは、新たなオンラインマルチプレイゲームが開発中。今回、新作に新たな“ドア”の開閉システムが用意されることが開発スタッフにより示唆された。新作のドア開閉システムについて言及したのは、リードアニメーターを務めるMaksym Zhuravlov氏。同氏は『The Last of Us Part II』のテクニカルゲームプレイアニメーターを担当した人物だ。今回の同氏の投稿には、『The Last of Us Part II』の開発中映像が添付されている。
映像では、『The Last of Us Part II』におけるドア開閉システムのこだわりが一部紹介。ドアを開く際の固定アニメーションから、自由な移動へ移行する際のバリエーションが確認できる。キャラの動きに応じて、ドアの動作も大きく変化。また映像後半では、戦闘中にはドアを開けるアニメーションがよりシンプルでスムーズな動作に変化することも確認できる。キャラにもドアにも、単なる開閉だけではないさまざまなアニメーションが用意されているわけだ。
Zhuravlov氏は映像と共に『The Last of Us Part II』開発時を振り返っている。当時同氏は、同作の戦闘中のドア開閉システムは「永遠に再利用できる」と思えるほど、高い完成度だと考えていたそうだ。しかし『The Last of Us』新作オンラインゲームのドア開発に際してか、同氏は自分が間違っていたと冗談めかして投稿を締めくくっている。またこの投稿には、新作の共同ゲームディレクターを務めるVinit Agarwal氏も反応。Agarwal氏は、残念ながらZhuravlov氏は間違っていたとして、開発陣が新作でもドアの開発に取り組んでいることを強調した。
ゲーム開発において、ドア開閉システムは実装の難しい要素のひとつといえる。物理演算などのバグの原因になるだけでなく、通り道かつ障害物でもあるドアはゲームデザインにも関わる要素だろう。『The Last of Us Part II』の共同ゲームディレクターを務めたKurt Margenau氏も、過去に同作のドアの開発におけるこだわりや苦労を語っていたことがある(関連記事)。
今回の投稿においてZhuravlov氏は、『The Last of Us Part II』開発時を振り返って「いまいましいドア」と表現しており、当時の開発の苦労が垣間見える。新作オンラインゲームでは、そんな『The Last of Us Part II』よりもさらに洗練された、こだわり抜かれた“ドア”が登場するのかもしれない。
なお『The Last of Us』新作オンラインゲームについては、今年後半に詳細が明かされるとのこと。また今年6月にはシリーズ10周年イベントも予定されており、何らかのサプライズも用意されているそうだ(関連記事)。