Nintendo Switch最新本体アプデで、禁止ワード含むニックネームがゲームで「???」表示に。不適切ネームの“抜け道”対策か

任天堂は2月21日、Nintendo Switch本体アップデートとしてバージョン16.0.0の配信を開始した。いくつか問題修正のほか、禁止ワードを含むユーザーのニックネームに関する調整が実施されている。

任天堂は2月21日、Nintendo Switch本体アップデートとしてバージョン16.0.0の配信を開始した。いくつか問題修正のほか、禁止ワードを含むユーザーのニックネームに関する調整が実施されている。

公式サイトによると、今回のアップデートではいくつかの問題の修正と動作の安定性、利便性の向上が実施されたほか、ユーザーのニックネームに関する更新が実施。ソフトを起動もしくは再開するときに、ユーザーのニックネームに使用できない単語が含まれていた場合、自動的にそのニックネームが「???」に置き換わるようになった。

Nintendo Switchでは過去の本体アップデートにて、ユーザーのニックネームを設定する際に、特定の単語を使用できないようになった(関連記事)。当時禁止となったワードは、具体的には、「KKK(白人至上主義団体)」に「Slave(奴隷)」、「Nazi(ナチス)」、「ACAB(All Cops Are Bastards=警察はみんなろくでなし)」。また「coronavirus」「COVID」といった新型コロナウイルスに関連するワードも禁止となった。ちなみに弊誌で確認したところ、カタカナの「コロナウイルス」は当初設定可能であったが、本稿執筆時点では禁止ワードとなっている。

一方で同アップデート後も、ほかの文字と組み合わせることで、禁止ワードを含むニックネームを設定することが可能となっていた。たとえば禁止ワードである「shit(クソ)」や「porn(ポルノ)」、日本語では「しね」といった言葉に、ほかの文字や記号を追加すればニックネームとして設定可能であると報告されていた。今回のアップデートは、そうしたニックネームへの対処となるわけだ。禁止ワードを含むニックネームを設定していたユーザーは、自動的に名前が「???」と置き換わると見られる。また、こうした回避手法での本体ユーザーニックネーム登録も、本稿執筆時点では一部拒否されるようになっている。

過去には『Nintendo Switch Sports』などのゲームにて、禁止ワードにほかの文字を組み合わせて回避するユーザーの存在が報告されていた。言葉の組み合わせまで禁止ワードの幅を広げる場合、本来不適切ではないニックネームまで“巻き添え”になる可能性もあるだろう。たとえば言語によっては、綴りに「shit」といった文字列を含む言葉なども考えられる。今回のアップデートによる変更は、悪意のないユーザーが従来どおり本体でニックネームを設定可能なまま、ゲーム内に不適切なニックネーム対策となるフィルターを設ける施策という側面もあるのだろう。

一方で先述の「コロナウイルス」のように、禁止ワード自体もアップデートにより数を増やしているとみられる。社会情勢を鑑みながら、禁止ワードの追加や言語の違いによる禁止ワードの違いをなくす試みは続いているのだろう。今後もNintendo Switchでは、ユーザー間のトラブルになりうる要素が除かれていくと思われる。



※ The English version of this article is available here

Hideaki Fujiwara
Hideaki Fujiwara

なんでも遊ぶ雑食ゲーマー。『Titanfall 2』が好きだったこともあり、『Apex Legends』はリリース当初から遊び続けています。

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