「ApexLedgends」なるタグがTwitterトレンドにしれっと居座り、ほぼ誰もツッコまない。“レッジェンズ”ってなんだ

Respawn Entertainmentは日本時間2月15日、『Apex Legends』新シーズン「大狂宴(REVELRY)」を開幕した。新シーズンの到来に盛り上がるTwitterでは、「ApexLedgends」なる“間違えタグ”がトレンド入りしていた。

Respawn Entertainmentは日本時間2月15日、『Apex Legends』新シーズン「大狂宴(REVELRY)」を開幕した。新たなシーズンの到来にプレイヤーらも盛り上がり、Twitterでは本作にまつわるツイートが増加し、ゲームのタグがトレンド入り。しかし、そのタグが、間違っていたのだ。

『Apex Legends』は、Respawn Entertainmentが手がける基本プレイ無料マルチプレイゲームだ。本作は2月15日より新シーズンを開幕し、多岐にわたる調整やコンテンツ追加が実施。レジェンドクラス刷新や新登場のチームデスマッチなどが実装されている。本作についてファンの盛り上がりもひとしおとなり、Steamでは本作が同時接続プレイヤー数最高記録を更新(関連記事)。SNS上でも、プレイヤーたちが大いに本作を話題にしている。

たとえばTwitterでは、『Apex Legends』関連のワードが数多くつぶやかれ、「新シーズン」「チームデスマッチ」「Apexアプデ」といった言葉がトレンドに並んでいた。そんな中、本作のタイトルも「#ApexLedgends」なるハッシュタグとしてトレンドに登場した。しかしよく見てほしい。「レジェンズ」の正しいつづりは「Legends」であり、「Ledgends」では“d”が余分なのだ。これではレジェンズではなく“レッジェンズ”である。

そうした間違いにも関わらず、「#ApexLedgends」ハッシュタグはしれっと国内Twitterトレンドに居座り、筆者の観測では少なくとも14日から15日夜まで長期にわたって存在していた。一瞬「そういうつづり方もあるのか」と思ってしまうほどの堂々たるトレンドぶりである。そういうつづり方はない。


「#ApexLedgends」ハッシュタグはトレンドに入るほど多くのユーザーに利用されている。1字の間違いであるため見落とす人も多いのか、本稿執筆現在でも同タグを使ったTwitter投稿は絶え間ない。日本国内ユーザーが中心となっているものの、海外ユーザーによる「#ApexLedgends」ハッシュタグ投稿も散見される。うっかり間違えは国を問わないのかもしれない。

さらに注目したいのは、ユーザーのみならず店舗や大手公式アカウントなども、このタグの“罠”にかかっている点だ。たとえば本稿執筆時点では、アニメイトeスタジアムなど、『Apex Legends』関連グッズ取り扱い店舗が「#ApexLedgends」タグで投稿している。

さらには、著名人も多く登場するアニマックスの本作大型大会イベント「DREAM MATCH」公式アカウントも同ハッシュタグを投稿。ソニー・インタラクティブエンタテインメントが主催する、PSでの本作eスポーツイベントを紹介するTwitterアカウントも「レッジェンズ」の間違いに気づかず投稿している。しかも、このツイートについては2月11日と、トレンド入りより前の投稿となっている。

「#ApexLedgends」タグは余分なdを含んだまま、多くのユーザーに利用され続けている。また「dが余分ではないか」と指摘する意見もTwitter上で散見されるものの、タグの普及率に比較してかなり少ない印象だ。企業にせよユーザーにせよ「#ApexLedgends」と実際に入力すれば、違和感に気づきそうな気もする。にもかかわらず、同タグが使われ続けているのは、Twitter仕様上の“盲点”が理由かもしれない。

というのも、本稿執筆現在、ツイート検索欄で「#Apex」と入力すると、なんと「#ApexLedgends」がサジェストでトップに躍り出るのだ。レジェンズを差し置いてレッジェンズが「自分こそが正当」とばかりに振る舞っているのである。さらに深刻なのは、このハッシュタグはツイート投稿時のサジェスト機能までも汚染している点だ。

現在PCブラウザ版Twitterにてツイートを書き込む際に#apexと入力すると、正しいつづりである「#ApexLegends」を蹴落として「#ApexLedgends」が最有力候補となる。「間違えたタグがトップ候補になる」こと自体があまり想定されないケースだろう。多くのユーザーらや企業アカウントが、間違えたタグをそのまま利用してしまうのも無理はない。


絶妙な間違いを含んだ「#ApexLedgends」ハッシュタグがどこから発生したのかは、定かではない。また、同タグは今回の新シーズンで突如登場したわけではなく、以前からしばしば用いられていた様子が見られる。にもかかわらず、ツッコミのコメントを残すユーザーは少数。多くの人々は余分な“d”の存在に気付かず利用していたとみられる。そのため、『Apex Legends』新シーズンの開幕にともなって、ふたたびレッジェンズがしれっと浮上してきたわけだ。

前述の通り、現状ではハッシュタグ入力のサジェスト首位は「#ApexLedgends」が奪っている。そのため、しばらくは間違えたハッシュタグが利用され続けることだろう。気づいた人から正しいハッシュタグを使っていき、サジェストやトレンドも「#ApexLegends」として正しいつづりに戻るのか。もしくは、このまま「#ApexLedgends」が定着し天下を取る可能性もあるかもしれない。とはいえ、念のため繰り返すと正しいのは「Legends」の方である。



※ The English version of this article is available here

Sayoko Narita
Sayoko Narita

貪欲な雑食ゲーマーです。物語性の強いゲームを与えると喜びますが、シューターとハクスラも反復横とびしています。

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