『Apex Legends』シーズン16開発者ショートインタビュー。新武器ネメシスの強みと弱み、チームデスマッチにランクマはあるのかなど詳しく訊いた

『Apex Legends』シーズン16について、弊誌はメディア向けインタビューに招待していただいた。新武器や新モードについて開発者に詳細を訊いた。

Respawn Entertainmentは2月7日、『Apex Legends』シーズン16のローンチトレイラーを公開した。それに先だって弊誌は、Electronic Artsよりメディア向けインタビューに招待していただいた。インタビューにて、新武器ネメシスやチームデスマッチ(以下、TDM)の詳細について開発者に話を伺った。

── ネメシスは非常に強力な印象を受けます。弱点や相手が持っているときの対処法はありますか?

ゲームディレクターSteven Ferreira氏(以下、Ferreira氏):
確かに強いですが、明確な弱点はあります。まずはバースト射撃かつ(チャージ状態によって)発射の間隔が変動するという点ですね。チャージされている状態は非常に強力ですが、チャージのない状態では発射間隔が長く隙が生じます。またエネルギー武器なので弾薬がやや手に入りにくいです。射撃距離については、中距離に適正がある武器といえます。一方で近距離や長距離への適正はさほどではありません。またヘムロックなどほかの一部アサルトライフルと違って、単発射撃の切り替えもないです。間違いなく強い武器で私も愛用していますが、どんな場面でも最高の武器とはいえませんね。

── マップの変更点はMirage A Troisだけですか?

Ferreira氏:
今回は4周年記念を祝するシーズンでもあるので、特定のマップだけでなくどのマップで遊んでいてもお祝い気分が味わえるようにしたかったんです。ローテーションにあるすべてのマップにそうした演出(としてMirage A Trois)が加わります。これまで2度登場していた人気エリアであるミラージュボヤージュを、記念バージョンとして新たな装いで戻すことにしました。ただしMirage A Troisは今シーズン限り登場するエリアとなります。

── TDMだとパッシブやアルティメットが使いにくいレジェンドもいそうです。キルストリークのようなシステムや、特定レジェンドにTDM専用のアビリティが用意される予定はありますか?

シニアデザインディレクターEvan Nikolich氏(以下、Nikolich氏):
TDMは位置づけとしては、バトルロイヤルの拡張にすぎません。そのためTDM専用の特定レジェンドにアビリティを追加することはないと思います。またキルストリークなどの要素を導入する予定もありません。

Ferreira氏:
付け加えると、TDMが含まれるMixtapeには、プレイヤーに遊び続けてもらうためさまざまなモードを追加する予定です。そうしたモードにあわせてレジェンド調整をおこなうと、あまりにも早い間隔で調整をおこなう必要が出ます。そのため、レジェンド調整はバトルロイヤルを中心に実施していく予定です。Mixtapeにはもっとダイナミックな変更を、時間をかけて加えていくつもりですよ。

── TDMにランクシステムは導入されますか。また、TDM向けのバッジは登場しますか?

Nikolich氏:
TDMやMixtapeにランクシステムを導入する予定はありません。バトルロイヤルに対して、これらのモードでは気楽に遊んだり練習したりして楽しんでもらいたいからです。バッジのような進捗要素の追加は、少なくとも今シーズンは予定していません。バトルロイヤル以外でも獲得できるもの(進捗要素)は、今後検討していきたいと考えています。

── TDMのマッチメイキングにも、SBMM※が採用されていますか?また、新規プレイヤーと組んでも遊びやすいマッチングになりますか?

Ferreira氏:
SBMMはTDMを含め、Mixtape内のすべてのモードにも採用されています。ただルールごとに個別のシステムを適用している部分もあります。具体的には、途中で誰かが抜けたマッチに、プレイヤーが補充されるシステムが導入されています。Mixtapeはすべてのモードをカジュアルに楽しんでほしいため、チーム間を公平にしたいという意図があります。

※スキルベースマッチメイキング(SBMM)……スキルの近いプレイヤー同士でマッチングするよう設計されたシステム

── バトルロイヤルモードを含め、スマーフ対策については検討されていますか?

Ferreira氏:
マッチメイキングについては数多くの変更を実施しました。以前の開発者ブログを読んでもらったかもしれません。スマーフ対策も、我々が常に検討しているトピックです。さまざまなアイデアを考え、試していますね。シーズン16でも、施策のひとつとしてオリエンテーションマッチが導入されます。Mixtapeでもスマーフ対策は課題となるでしょう。TDMに向けても特別なスマーフ対策が実装されているわけではありませんが、今後の開発を通じて検討を続けていきます。

── Mixtapeの登場で、コレクションイベントの期間限定モードは既存モードが登場すると新鮮さが薄まりそうですね。イベント時に新モードが出やすくなる方針がとられますか?

Ferreira氏:
Mixtapeでは、これまで繰り返し実装されてきた期間限定モードでのアイデアを組み合わせています。そのため、長く遊んで慣れ親しんでもらえるようなモードになると思いますよ。一方でイベント内の期間限定モードは、短い期間で楽しんでもらうことを想定しています。そして新たなゲームメカニクスやクレイジーなアイデアなど、新しいことを探究できる場であるとも考えています。また、今年のイベント内の期間限定モードは、よりコレクションイベントのテーマに結びついたモードになる見込みです。

── ありがとうございました。

『Apex Legends』シーズン16は日本時間2月15日開幕となる見込みだ。新シーズンの要素についてはメディア向け発表会でも詳細が明かされているので、気になる人はそちらも参照されたい(関連記事)。

Hideaki Fujiwara
Hideaki Fujiwara

なんでも遊ぶ雑食ゲーマー。『Titanfall 2』が好きだったこともあり、『Apex Legends』はリリース当初から遊び続けています。

記事本文: 2616