『アズールレーン』『メギド72』などがApp Store“値上げ後の石価格”を告知。各社それぞれの対応、中には実質値下げも

Apple App Storeのアプリおよびアプリ内課金額の値上げを受けて、『アズールレーン』や『メギド72』などの運営元らが、少額課金要素の改定について相次いで対応を表明している。

Apple App Storeのアプリおよびアプリ内課金額の値上げを受けて、iOS向けにゲームを展開する運営元らが続々と対応を示しているようだ。『アズールレーン』や『メギド72』などの運営元らが、少額課金要素の改定について相次いで対応を表明。値上げは避けられないものの、価格に合わせて入手アイテム数を増加させるような「単価ほぼそのまま」対応が主流となるようだ。


App Storeは、iOS端末向けアプリやゲームなどを扱うプラットフォームだ。同ストアは19日、アプリおよびアプリ内課金(サブスクリプション除く)の価格リストを軒並み値上げ改定すると発表。最低額は120円から160円へと値上げされたほか、全価格帯が軒並み30%前後の値上げとなった(関連記事)。

そして同ストアにおいてゲームやアプリの開発・販売元は、完全に自由にアプリや少額課金要素の価格を設定できるわけではない。App Store側が設定した価格帯(Tier)リストにのっとり、価格を決めるシステムとなっているのだ。たとえば10月5日の価格改定後は、運営元が120円で販売していた少額課金アイテムなどは、最低でも160円に値上げせざるを得なくなるわけだ。

変更前と変更後の価格帯リスト

そうした状況を受けて、iOS向けにゲームを展開する運営元らが急ぎ対応を表明している。そして、各社の対応は「値上げはするものの、単価は維持する」との方針でおおむね一致。また、Android向けにも展開している作品では、全プラットフォームにて一律の価格変更との対応が基本のようだ。

一例として、『アズールレーン』公式Twitterアカウントは9月26日に価格改定の詳細を告知。変更前後の価格を公開している。そちらを見てみると、もっとも低価格な商品「ダイヤ一摘み」については、現在は120円でダイヤ60個のパックとなっている。一方で、価格改定後には160円で80個となる。どちらもダイヤ1つあたり2円となり、単価としては据え置きだ。ほかの価格帯のパックについても、若干の誤差はあるものの、おおむね同一の単価を保っている。また、同タイトルはAndroidにも展開しており、公平性を期すためとして全プラットフォーム向けに変更がなされる見込みだ。

ほかに現状で少額課金要素などの変更後価格を告知しているタイトルとしては、『メギド72』や『悪魔執事と黒い猫』などがある。いずれも新しい価格帯に変更しつつも、アイテム1個あたりの単価はほぼ据え置きとなっている様子。また、対応として面白いのは『IDOLY PRIDE』の例だ。こちらは、ゲーム内アイテム「ブルーダイヤ」の単価を1円と定めているため、変更後についてもそのまま1ブルーダイヤ=1円の単価をキープするようだ。


またゲーム内通貨であるジュエルについて「基準単価である1.2円は変更しない」としつつも、実質“単価が値下げ”状態になっている『ロマンシング サガ リ・ユニバース』のようなもある。こちら最低額の160円でジュエル140個と変更予定で、単価は約1.14円。ほかの価格帯でもおおむね単価が下がる見込みだ。

ほかにも数多くのモバイル向けタイトルが、少額課金要素などの価格変更について、検討や実施予定を告知している。たとえば『ウマ娘 プリティーダービー』は、現状ゲーム内アイテムのジュエルを「価格改定する」とだけ発表。一方で、多くの運営元が「アイテム1個あたりの単価はできるだけ据え置きにする」との方針を明らかにしている。

プロジェクトセカイ カラフルステージ! feat. 初音ミク』『オクトパストラベラー 大陸の覇者』『アイドルマスター シンデレラガールズ スターライトステージ』『アイドリッシュセブン』などが公式に対応を発表しており、これでもまだ一部である。そしていずれの運営元もアイテムの単価維持を表明しており、さらにパック商品などの価格自体の維持を表明する開発元も多いようだ。

実をいえば、Apple App Storeの価格リスト変更は今回が初めてではなく、以前にも同様に突然の変更に各社が“振り回される”ような様子が見られた。Apple側の価格変更は、為替変動などへの対応と見られるものの、タイトル運営元やユーザーにとっては心穏やかでない変化だろう。そんな中、単価据え置きを守ろうとし説明する各社の姿勢は、値上げに乗じた単価上げだと誤解されぬように心がけているようにも見える。

なお、各タイトル運営元による価格変更についてはおおむね、Apple App Store側の価格改定と合わせた10月5日より実施される見込みだ。



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Sayoko Narita
Sayoko Narita

貪欲な雑食ゲーマーです。物語性の強いゲームを与えると喜びますが、シューターとハクスラも反復横とびしています。

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