SFサイケデリック尋問ADV『It was a human』発表、2022年冬リリース予定。尋問を通して“不安定”なバラバラ殺人鬼の内面に迫る【UPDATE】

国内のサークルLOSER/Sは9月6日、『It was a human』を発表した。バラバラ殺人事件の容疑者を尋問する、短編SFサイケデリック尋問ADVである。2022年冬にリリース予定。

国内のサークルLOSER/Sは9月6日、『It was a human』を発表した。PC(Steam)向けに2022年冬リリース予定。ツイートによれば、日本語/中国語/英語に対応予定であるそうだ。


『It was a human』は、バラバラ殺人事件の容疑者を尋問する、短編SFサイケデリック尋問ADVだ。本作の舞台では、ある日佐賀県嘉瀬市のホテルで、殺人事件が発生した。警察がかけつけたところ、男性2名の身元不明遺体を発見。それぞれ死因は、全身打撲による外傷性ショックと窒息死だと見られている。また現場には、容疑者の女性・榊虎魚が、糸ノコギリを手にした状態で立っていた。調査部は、彼女をバラバラ殺人の犯人だと考えている。

本作の主人公は、軍に所属する中佐である。主人公は任務として、容疑者・榊虎魚の尋問を担当。なぜ、男性2名を殺害したのか。どうして皮膚を剥ぎ、指紋を燃やしたのか。榊虎魚から動機と犯行方法を聞き出すことになる。


主人公の中佐は、状況を整理してくれるAIと共に、榊虎魚への尋問を進めていく。本作でプレイヤーは、見る/話す/尋問/移動といった行動を選択。町をぶらついたり、尋問によって殺害の動機を聞いてみたりしながら、任務を遂行するようだ。また容疑者の榊虎魚は、主人公に甘い言葉や媚びた視線を向けてくるのだという。しかし、彼女は悪人であり、犯人も同然の状態である。本作では、断罪の物語が描かれるそうだ。

要素としてはバトルシーンなども存在。プレイ時間は、1時間程度とされている。そのほか本作ではドット絵で描写された遺体や、容疑者・榊虎魚の姿などが目を惹く。不気味で凄惨な殺人事件を彩るグラフィックも本作の特徴といえるだろう。


本作を開発しているのは、国内のサークルLOSER/Sである。LOSER/Sは、シナリオ担当の逢縁奇演氏と、イラスト担当のゼンゼンウナギ氏のコンビによるサークル。過去作としては、『MECHANICA―――うさぎと水星のバラッド』や『うさみみボウケンタン』など、おもに18禁作品をリリースしてきた。『MECHANICA―――うさぎと水星のバラッド』においては、プレイヤーからストーリーや世界観についても評価されていた。なお、シナリオ担当の逢縁奇演氏は、2022年7月刊行の「運命の人は、嫁の妹でした。」で、ライトノベル作家としてもデビューしている。

本作『It was a human』は、LOSER/Sの過去作とはかなりテイストの異なる作品だという。シナリオ担当の逢縁奇演氏いわく、ほとんど同氏のワガママで作られているとのこと。また、対象についても、グロテスクな描写を含むものの全年齢向けとされている。一方同氏は本作について自信を見せており、過去作同様ストーリーには期待できそうだ。またゼンゼンウナギ氏の9月2日のツイートによれば、本作は現在シナリオが完成済み。背景や細かな素材もほぼ制作が終わっており、これからゲームとして組み込まれていく段階であるそうだ。

『It was a human』は2022年冬のリリースに向けて制作中だ。

【UPDATE 2022/9/7 19:07】
開発元による新情報を追記



※ The English version of this article is available here

Keiichi Yokoyama
Keiichi Yokoyama

なんでもやる雑食ゲーマー。作家性のある作品が好き。AUTOMATONでは国内インディーなどを担当します。

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