『マインクラフト』“世界の最果て”を徒歩で目指したプレイヤー現る。所要時間2500時間の挑戦、その結末とは

『マインクラフト』にてワールドの限界まで歩き続けるチャレンジがおこなわれていたようだ。長時間におよぶ挑戦の結末が、大きな話題を呼んでいる。GamesRadar+などが伝えている。

マインクラフト』にてワールドの限界まで歩き続けるチャレンジがおこなわれていたようだ。長時間におよぶ挑戦の結末が、大きな話題を呼んでいる。GamesRadar+などが伝えている。


『マインクラフト』は、人気のクラフトサンドボックスゲーム。プレイヤーは世界を探索し、素材を収集し、道具を作って行動の幅を広げていく。本作の世界(ワールド)はさまざまな種類のブロックで自動生成にて構築。地上だけでなく、地下にも大スケールで広がっている。プラットフォームによってワールドの広さに違いがあるものの、多くのプレイヤーの創造力をしっかり受け止める、広大な世界が広がっているわけだ。

創造力のおもむくまま、コンテンツクリエイターたちによる多彩なチャレンジもおこわれている本作。このたびとあるプレイヤーが、「世界の果てを目指す」チャレンジを“達成”する一幕があったようだ。インフルエンサーのJake Lucky氏が紹介し、大きな注目を集めている。

チャレンジをおこなっていたのはTwitch配信者のMysticalMidget氏。同氏の歩く平原にはいくつもの裂け目が存在しており、異様な地形が広がっている。細長い足場を歩いていると、唐突にキャラが地面をすり抜けて落下。突然の出来事に同氏は悲鳴をあげている。そのままワールド最深部の岩盤さえもすり抜けて“世界の裏側”へ落ち続ける同氏のキャラ。「うっ」という呻き声と共にキャラは連続でダメージを受けはじめ、しまいには体力が尽きてゲームオーバーとなってしまった。虚脱した様子でこれを見つめていた同氏。ゲームオーバー時には再び悲鳴をあげてヘッドホンを外し、どこかへ去っていった。

ゲームプレイやMysticalMidget氏の反応は一見、チャレンジの失敗にも見える。しかしその一方で、同氏と通話していたフレンドたちは歓喜の声をあげており、コメントも大盛況。『マインクラフト』ワールドの果てを目指すという同氏のチャレンジは達成されたのである。いったいなぜこれがチャレンジの達成を意味するのだろうか。

Image Credit: MysticalMidget on Twitch


PCを含む一部プラットフォームの『マインクラフト』ではワールドが無限に生成される。一方向に移動しつづければ、それに伴ってワールドは生成されつづけることになる。そのため、ワールドの果てにたどり着くことは不可能となっているのだ。ただし、理論上は無限のワールド生成とはいえ限界もある。ワールドの中央部から一定の距離が離れると、ワールド生成の処理に異常をきたし、ブロックの描画や当たり判定などに不具合が生じるのである。マシン性能によっては、アプリやデバイスがクラッシュしてしまうことも。そうした危険地帯はファーランド(Far Lands)と呼ばれている。そしてファーランドのさらに先には、当たり判定がなくすり抜けてしまうブロックの存在が確認されていた。

MysticalMidget氏は、このファーランドにおける通常プレイで到達可能な『マインクラフト』世界の限界を目指していたのだ。映像での異様な地形もファーランドの特徴だ。なお、同氏のチャレンジが始まったのは2021年1月だという。同氏はワールド内のX座標を表示させながらひたすら歩き続けた。Twitch配信にて長時間のプレイを重ね、420日目とする配信の中でとうとう世界の限界を探り当てたのである。“すり抜けブロック”到達時のX座標は3200万ほどであり、確認されていた情報どおりであることが証明された。キャラの落下ゲームオーバーに周囲が歓喜していた背景には、そうした理由があったわけだ。なおJake Lucky氏は、ファーランドを最後まで歩き抜いたのは、同氏の知る限りMysticalMidget氏が初めてであるとコメントしている。

Image Credit: MysticalMidget on Twitch


なお、デバイスがクラッシュする危険性があるためか、Java Editionではアップデートによりワールドボーダー(World Border)が追加されることとなった。プレイヤーは通常、ワールドボーダーの外に移動することはできず、特定の手段で外に出たとしてもダメージを受けるように設定されている。一方、MysticalMidget氏はこのワールドボーダーを避けるため、Java Edition Beta 1.7.3でプレイしていたとのこと。映像にて、現行バージョンでは廃止されたキャラのダメージボイスが確認できるのはそのためだろう。

仕様として確認されてはいたものの、通常プレイでワールドの限界を探り当てようというMysticalMidget氏のチャレンジ。ランダム生成されるワールドでは、その地形に応じた特定の操作も必要だ。そうしたランダム性への対処を続けながらひたすら一方向に歩き続けるのは、シンプルながら過酷な挑戦だっただろう。達成後姿を消した同氏は、数分ののちカメラの前に戻ってきた。「俺はやったぞ」と語る同氏は、感慨のあまり涙をぬぐっているように見えた。

Image Credit: MysticalMidget on Twitch


なお、同氏はその後も『マインクラフト』配信を続けているようだ。直近でも「Walking to the Corner Far Lands」と題した放送をおこなっている。今度はHUD上に満腹度も表示されており、さらに難易度の高いモードにてファーランドを目指すのかもしれない。現在同氏は挑戦に向けた下準備をおこなっているようである。さらなる困難のもと、同氏が始める新たな最果てへの挑戦を楽しみにしたい。

Hideaki Fujiwara
Hideaki Fujiwara

なんでも遊ぶ雑食ゲーマー。『Titanfall 2』が好きだったこともあり、『Apex Legends』はリリース当初から遊び続けています。

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