『幻塔』運営が開幕直後のサーバー混雑を謝罪、アイテム配布へ。「日本“ファック”サーバー」の疑惑も素早く弁明
Level Infiniteは8月11日、基本プレイ無料オープンワールドRPG『Tower of Fantasy(幻塔)』のサービスを開始した。期待寄せられていた本作には、開幕から多くのユーザーが殺到。混雑のためにサーバーに繋がりづらい状況が続くなどしていた。運営元はこの状況について謝罪しつつ、補償アイテムの配布などを発表。また、一部ユーザー間に疑惑を招いた「“ファック(Fuc)”サーバー」の名称の意味についても説明している。
『幻塔』は、SFオープンワールドRPGだ。舞台となるのは現在から数百年後の未来。人類は地球を離れ、アイダ星に移住している。人類はこの星で大災厄に見舞われるも、その生き残りたちは荒廃したアイダ星で力強く生き続けていた。プレイヤーは、そうした生き残りのひとりとして、人類の未来をかけた冒険を繰り広げることになる。
本作には、大自然やサイバーパンクを感じさせる街などさまざまなロケーションが存在。プレイヤーは乗り物なども駆使しつつ自由に世界を駆け巡り、探索や釣り・狩りなどのアクティビティを楽しめる。また、戦闘はアクション性重視となっており、多彩な武器を組み合わせての戦闘スタイル構築といったシステムを導入している。本作は中国生まれ・オープンワールドARPGといった点や、その内容の相似から人気タイトル『原神』になぞらえられることも多い。一方で、SF要素などによるデザイン面のほか、シームレスマルチプレイや数十人単位でのボス討伐など、マルチプレイコンテンツ面でも差別化が図られている。
本作は8月11日のリリース直後より、混雑によりサーバーに繋がりづらい状況が続いていた。本作ではゲーム開始時に、各地域ごとに複数用意されたプレイサーバーを選択し、そこに新規キャラクターを作成する仕組みとなっている。日本含むアジア太平洋地域向けのサーバーとしては、20余りの接続先が用意されていた。しかし、リリース直後にはいずれのサーバーでも順番待ちが発生。また、北アメリカなどほか地域向けなどのサーバーでも同様の状況があったようだ。いわゆる「ログイン戦争」状態に、TwitterなどSNS上では、接続できないとのユーザー報告が多数あがっていた。
一方で記事執筆現在では、ある程度混雑状態も緩和された様子だ。アジア太平洋地域向けのいずれのサーバーも、待ち時間なく接続可能と見られる。また、本作運営元はリリース当日の8月11日に、サーバー混雑や不具合について謝罪。8月12日午前8時59分までに登録したプレイヤーに対して、2種類の不具合に対する補填として計600個の煙水晶を配布するとのこと。また、トラブル全体へのお詫びとして、8月17日午前9時までに登録したプレイヤーには、ゴールドコアを10個配布するとしている。
続いて『幻塔』運営元は、ユーザーの間で物議を醸した、とあるサーバー名についても説明している。ユーザー殺到の混乱のさなか、本作のサーバー一覧に突如「JP Fuc Test Server」なる名称が出現。Fucはすなわち英語卑語であるところの「ファック」であり、「日本ファックテストサーバー」を意味するのではないかと一部ユーザーに指摘される一幕があったのだ。
本作運営元は、この点についてもリリース当日に説明している。まず、「Fuc」は「ファック」ではなく、「Functional Upgrade Check」すなわち、「機能のアップグレードの確認」の略であるとのこと。また、日本向けの「JP Fuc Test Server」以外にも、北アメリカ向けの「NA Fuc Test Server」やヨーロッパ向けの「EU Fuc Test Server」が存在することが明かされている。つまり、特定地域を罵倒する意図ではなく、単にサーバーの役割の略称がたまたま卑語に類似していただけということのようだ。開発チームがサーバーの問題に対処するなかで、こうしたテストサーバーが誤って一般公開されてしまったそうだ。
『Tower of Fantasy(幻塔)』は基本プレイ無料(一部課金要素あり)で配信中。対応プラットフォームはPCおよびAndroid/iOS。なお、PC向けにはSteamおよびEpic Gamesストア向けのリリースも予告されている。
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