昨年発表された『ゴーストリコン フロントライン』などが開発中止へ。別の大型タイトル開発に向けコスト削減か


ユービーアイソフトは『ゴーストリコン フロントライン(Ghost Recon Frontline)』『Splinter Cell VR』および未発表の2タイトルの開発を中止すると、投資家向けに発表した。VGCなどが報じている。

『ゴーストリコン フロントライン』は昨年10月に発表されたタイトルだ。シリーズの世界観を舞台にした、基本無料プレイの戦術アクション大規模PvPシューターとして開発されていた。100人以上での対戦に対応し、プレイヤーは傭兵として参戦。チームの連携や広大なマップ内に動的に生成される目標、ヘリを要請する脱出シークエンスなどによる、高い戦略性がアピールされていた。


一方、『Splinter Cell VR』は2020年9月に発表されたタイトル。VR向けに新たに構築された、まったく新しい『Sprinter Cell』となる予定であった。ただ、発表以来開発状況が明かされることはなかった。なお、あわせて発表された『アサシン クリード』のVR作品については、中止はアナウンスされていないようだ。


今回の中止発表に際して、ユービーアイソフトのCFOであるFrederick Duguet氏は「経済的な見通しが立たない」「最大の開発プロジェクトにさらに集中する」ためのコスト削減策であると投資家に語ったとのこと。なお、『ゴーストリコン フロントライン』はUbisoft Bucharestが、『Splinter Cell VR』はReflectionsのサポートのもとRed Storm Entertainmentが開発をおこなっていた。

『ゴーストリコン フロントライン』については、発表後にシリーズファンの賛否両論が巻き起こったタイトルでもある。PvEに主軸を置いていた『ゴーストリコン』シリーズ。その20周年の節目を飾るタイトルが、完全なPvPタイトルとして発表されていた予定されていたクローズドテストは延期。その後、新たにテストの目途が立つことはなかった。そして、最終的に開発中止へと至ることとなった。結局のところ開発中止になった理由は不明であるが、同作および『Splinter Cell VR』含めた4作品の開発リソースは、ほかのゲームに注がれることとなった。

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なお投資家向けのほかの発表としては、第1四半期業績報告にて2023年~2024年へと発売延期されていた『Avatar: Frontiers of Pandora』についても言及。映画「アバター」がゲームにおいてもブランドとなるように、完璧なクオリティを目指しているとのことだ。ほか、開発スタジオが変更となった『プリンス オブ ペルシャ 時間の砂 リメイク』をはじめ、複数の開発中タイトルが延期などの予定変更を受けている(関連記事)。そうした状況のなかで、ユービーアイソフトの開発計画は大きく見直されつつあるのだろう。