本格サイコサスペンスADV『人形の傷跡』リメイク版発表、Nintendo Switch向けに今夏配信へ。消えた姉の痕跡と迫りくる恐怖

Child-Dreamは7月12日、『人形の傷跡』リメイク版を正式発表した。Nintendo Switch向けに、今夏リリース予定。リメイク版の特徴としては、シナリオの加筆やグラフィックの刷新などが実施されている。

ミスタ・ストーリーズのブランドChild-Dreamは7月12日、『人形の傷跡』リメイク版を正式発表した。Nintendo Switch向けに、今夏リリース予定。リメイク版の特徴としては、シナリオの加筆やグラフィックの刷新などが実施されている。また公式サイトにはSteamのロゴも掲載されており、将来的にはSteam版もリリースされるのかもしれない。

『人形の傷跡』は、ゲーム制作集団Child-Dreamが制作し1998年にフリーウェア/シェアウェアとして公開された、本格サイコサスペンスADVである。本作の舞台は12月の東京だ。主人公の上条明日美には、東京の大学院に通う姉がいた。ある時、そんな姉からの連絡が途絶えてしまう。主人公の明日美は、姉の安否を確認するため上京を決意。姉の所属している研究室や、住んでいるはずのアパートを訪れるが、姉の痕跡はどこにも見当たらなかった。消えた姉の謎と原因不明の死が、心理的に迫るホラー要素を交えて展開されていく。原作においては、当時ミステリ専門誌に掲載されるなど話題になったそうだ。


本作ではそんなサイコサスペンスADVが、ブランドChild-Dreamによる大幅なリメイクによって、装いを新たに登場する。キャラクターの立ち絵や一枚絵を含めて、すべてのグラフィックが刷新。メインテーマには『天穂のサクナヒメ』のBGMを手がけた作曲家・大嶋啓之氏による楽曲「飛ぶ夢を見ない」を採用。また、原作の人気BGMがリマスターされている。また、物語の後半部分にはシナリオが大幅に加筆されており、サブキャラ視点でのザッピングシナリオが実装されているそうだ。要素としては、怖いシーンが苦手な人向けに、ホラー要素のオン/オフ機能も用意されている。


本作を手がけているChild-Dreamは、ミスタ・ストーリーズのブランドである。本作は元々ゲーム制作集団Child-Dreamによって制作されていたが、後にChild-Dreamは法人化し、ミスタ・ストーリーズとなっている。つまり本リメイク版は、オリジナルを手がけたChild-Dream自身による24年ぶりのリメイクであるわけだ。またミスタ・ストーリーズの代表兼シナリオライターの宮下英尚氏は、『フォークスソウル』のシナリオや、『千里の棋譜~現代将棋ミステリー』を手がけている。


『人形の傷跡』リメイク版は、Nintendo Switch向けに今夏リリース予定だ。また『人形の傷跡』は、RPGツクール95製のオリジナル版が、PC向けに第1部がフリーウェア、第2部がプレイにあたってメール登録の必要なモニターウェアとして公開中。iOS/Android版も無料配信されている。

【UPDATE 2022/7/13 10:45】
ミスタ・ストーリーズによると、『人形の傷跡』リメイク版はSteamでもリリースされるとのこと。時期は審査次第ではあるものの、8月中旬頃リリースを予定しているそうだ。



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Keiichi Yokoyama
Keiichi Yokoyama

なんでもやる雑食ゲーマー。作家性のある作品が好き。AUTOMATONでは国内インディーなどを担当します。

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