Mod制作者のjohnskyrim氏は7月1日、『The Elder Scrolls V: Skyrim』(以下、スカイリム)の「敷物」をリアルにするMod「JS Rumpled Rugs SE」をNexus Modsにて公開した。小さな違和感に切り込んだModながら、人気を集めているようだ。GamesRadar+などが紹介している。
『スカイリム』は、Bethesda Softworksが2011年にリリースしたオープンワールドアクションRPG。発売から11年を迎える現在に至っても根強く愛され、Mod制作も盛んな作品である。本作の建物やダンジョンは、しばしば内装にも凝っている。設定に合わせたアイテムや家具などが配置され、絨毯などの敷物(ラグ)も点在。場の豪華さを演出したり、生活感を醸し出したりしていた。ファンタジーのなかにリアリティをもたらす演出は、プレイヤーに没入感をもたらす要素でもあるだろう。しかし、その敷物には気になる人には気になる点があった。キッチリし過ぎているのである。
本作の敷物は、多くの人が行き交う場所であろうとも基本的に不動。床や机の天板にぺったりと張り付いて、シワひとつつかない。敷物というより、一枚板のような挙動となっていたのだ。そうした不自然さを解消するのが、「JS Rumpled Rugs SE」である。同Modは、『スカイリム』既存の敷物をベースに1枚あたり3種類の乱れた形状を追加。全50種類を超える新たな敷物形状を用意しているとのこと。Modを導入すると、いかにも乱れそうな場所にある300箇所ほどの敷物が乱れるようになるそうだ。
そして本Modでは、プレイヤー自身が敷物を整えることも可能。乱れた敷物の中央をインタラクトすれば、真っ直ぐに戻せるのだ。なお、敷物はプレイヤーが整えてから1日から2週間ほどのゲーム内時間でランダムに乱れるとのこと。几帳面な性格のプレイヤーは冒険そっちのけで敷物を正すことになるかもしれない。さらに、乱れた敷物に踏み込んだキャラクターは転倒する可能性がある。これは敵味方のNPCのほか、プレイヤー自身にも適用される。スプリント中は7%、走り中は5%、歩き中は3%の確率で転倒が発生するとのこと。なお、感圧トラップの作動を防ぐ「羽根の歩み」パークの習得や、隠密状態での歩きで、転倒は防止できるとのこと。乱れた敷物は罠扱いのようだ。
制作者のjohnskyrim氏は、本Modの配布ページにて「完璧にまっすぐで平らな敷物を見るのに疲れた?乱れた敷物による没入感ある体験がしたい?」とプレイヤーに呼びかけている。「敷物が乱れないのだけが残念」と思っていたプレイヤーには、うってつけのModなわけだ。なお、本Modのユニークダウンロード数は記事執筆時点で4591回。かなりの数のユーザーが次世代敷物を『スカイリム』に導入したようだ。また、johnskyrim氏は過去に、『スカイリム』登場アイテムの差し替え用高精細モデルを多数制作・配布しており、こちらも人気。同氏による高品質な乱れ敷物モデルが人気を呼んでいる可能性もあるだろう。なお、7月8日にはトリップワイヤーに引っかかった者がリアルにコケるMod「JS Immersive Tripwires SE」も公開されている。
『スカイリム』においては、先日「ハシゴの上り下りアニメーションを追加するMod」や「NPCに結婚を断ってもらえるMod」が登場し、注目を浴びていた(関連記事1、関連記事2)。これも本作の世界に没入感をプラスするModといえるだろう。ほかにも、7月9日には『スカイリム』マルチプレイ化Mod「Skyrim Together Reborn」が正式リリースされるなど、Modシーンが盛り上がりを見せている。今後も個性豊かなModが登場することだろう。
「JS Rumpled Rugs SE」はNexus Modsにて配信中。『スカイリム』の敷物表現を次のレベルに押し上げたい方は、導入してみてほしい。