『FF14』ワールド再編で誕生したMeteorデータセンターが混沌。定型文で話す人々と、掲示板ではしゃぐ人々と、それに困惑する人々
スクウェア・エニックスは7月5日、『ファイナルファンタジーXIV』(以下、『FF14』)のパッチ6.18を公開した。本パッチではデータセンター間を飛び越えて移動する仕組み「データセンタートラベル」が導入されたほか、データセンターの再編も実施された。新たに誕生したMeteorデータセンターでは各ワールドがかつて所属していたデータセンターの文化が入りまじり、混沌としつつもどこかお祭り的な騒ぎとなっているようだ。
『FF14』のサーバーは、1人1人のプレイヤーが所属するワールドと、ワールドを超えてマッチングやPT募集が可能なデータセンターに区分されている。日本のデータセンターはこれまでElemental/Gaia/Manaの3つだったが、パッチ6.18ではここに新たにMeteorが加わり、既存の3データセンターからワールドを移動させることで負荷の分散を図ることとなった。Meteorデータセンターへ移動するワールドは、ElementalデータセンターからはRamuh/Unicornワールド、GaiaデータセンターからはValefor/Yojimbo/Zeromusワールド、ManaデータセンターからはBelias/Mandragora/Shinryuワールドが該当する。
Meteorデータセンターには、既存のデータセンターから2~3ワールドずつが集まっている。そのため現在は各データセンターの特色が入りまじっており、SNSなどではこれまでのプレイ環境との違いに戸惑うプレイヤーの様子が見受けられる。
たとえば、Tonberryワールドをはじめ英語圏のプレイヤーが多いワールドを内包していたElementalデータセンター出身者は、チャットにおいて定型文の使用が少ないことに驚いているようだ。『FF14』の定型文辞書は、チャットやPT募集文などに使用できる簡易的な翻訳機能である。辞書を用いて日本語で「こんにちは。」と入力すると、英語クライアントでは「Hello!」と表示される、といった具合である。英語圏プレイヤーが多いElementalデータセンター出身者は、定型文辞書を用いて日常会話をすることが染み付いているのだろう。SNSなどではMeteorデータセンターに移動して他データセンター出身のプレイヤーと合流した結果、チャット欄の定型文の少なさに驚いている様子が見受けられる。
Gaiaデータセンターでは、PT募集掲示板で日常会話やネタ投稿をする文化がある。たとえば誰かが「今日の晩ごはんは何にしよう?」というPT募集を掲載したら、別のプレイヤーが「ウチはカレーの予定」という募集を立てて突発的な会話を楽しむ、といった具合だ。そのほかにもジョブ縛りやチャットの口調縛り、裸眼でのコンテンツ攻略など、突飛な内容のPT募集が多いのもGaiaデータセンターの特色である。Meteorデータセンターの初日のPT募集もGaiaの香りを感じさせるものが少なくなかったようで、初日のお祭り感の一端を担ったようだ。
そんな2つのデータセンターのかたわら、特に尖った特色はなく、困惑する立場なのがManaデータセンター出身者である。定型文で会話をするElementalデータセンター出身者、はしゃぎがちなパリピのGaiaデータセンター出身者に挟まれており、ある意味で環境の変化はもっとも大きいかもしれない。
データセンターごとのローカルルールの違いも、Meteorデータセンターの誕生で浮き彫りになっている。PvPにおけるターゲット合わせマーカーは、Gaiaデータセンターでは◎マーカー、ElementalおよびManaデータセンターでは1マーカーが主流だ。MeteorデータセンターのPvPでは現在マーカーが入り乱れる状況となっているようだが、両方に対応できるマクロを利用するなどして対応していきたい。また、高難易度コンテンツの攻略法についても、主流となるものがデータセンターごとに異なっている場合があり、混乱のもととなりそうだ。攻略前に流されるマクロはよく確認しておくようにしよう。
データセンターの新設と再編により、各データセンターのローカルな特徴が浮き彫りとなった『FF14』のMeteorデータセンター。現在は闇鍋のような状態かもしれないが、やがてローカルルールは統一され、Meteorデータセンター特有の新たな文化も作られていくことだろう。Meteorデータセンターがどんな特色のあるデータセンターとなっていくのか、今後の成長が楽しみである。
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