Epic Online ServicesのSDK 1.15にて、Steam – Epic Gamesストアクロスプレイ機能提供。PCクロスプレイ実装がしやすく

Epic Gamesは6月17日、Epic Online ServicesのSDK 1.15をリリース。同バージョンより、PCクロスプレイ機能の提供が開始された。

Epic Gamesは6月17日、Epic Online ServicesのSDK 1.15をリリース。同バージョンより、PCクロスプレイ機能の提供が開始された。

Epic Gamesは、マルチプラットフォームSDKとしてEpic Online Servicesを開発中だ。『フォートナイト』の開発過程で構築されたオンラインゲーム運用関連サービスで、各種機能がひとまとめのパッケージとなっている。

たとえば、同SDKを利用することでPC/コンソール/モバイルプラットフォーム間のクロスプラットフォームプレイ、フレンドリストの管理などが実現可能となる。ほかにもボイスチャット機能などさまざまな機能が実装され、また追加予定だ。


そして、本日リリースされたEpic Online Services SDK 1.15では、PC向けのクロスプラットフォーム機能の実装機能を提供。同キットでは、Epic GamesストアとSteamのフレンドを1つのオーバーレイに統合可能。プレイヤーは、すべてのフレンドを単一のリストにて確認できる。そして、フレンド検索や招待の送信も、プラットフォームを跨いで可能となる。

両ストアのアカウントリンクは、シンプルな手順でおこなえるという。メールアドレスやパスワードを入力することなく、Steamプレイヤーは数クリックで、Epic Gamesストアでプレイされているゲームに参加できるそうだ。なお、その際には「Epic Gamesアカウントが、Steamアカウントを元にして作成される」とのこと。Steamアカウントに紐づけたアカウントが新たに生成され、Epic Gamesにログインするかたちとなるのだろう。


また、クロスプレイ機能は、ゲームに実装されたゲーム内オーバレイを介して配信されるとのこと。プレイヤーが更新操作をすることなく、自動で新規機能や改善が適用されるという。また、Epic Online Servicesの各ツールセットは、それぞれが完結したツールとなる。必要なサービスだけ組み込むことが可能で、そのほかの機能に対する処理は不要だそうだ。

今回のSDK 1.15配信にあたり、Epic Games開発者も公式サイトに言葉を寄せた。Epic Online ServiceのシニアディレクターであるSimon Allaeys氏は次のようにコメント。「すべての開発者に向けてクロスプレイ開発ツールを提供し、業界の変化を推進できることを嬉しく思います。フレンド、そしてコミュニティを繋ぐことで、ゲーム業界はさらなる発展を遂げるはずです。(クロスプレイによって)新たに途方もない数のプレイヤーが参入してくれると信じています」とのこと。


なお、Epic Gamesによるクロスプレイやクロスプログレッションなどの機能は、『フォートナイト』『ロケットリーグ』『Fall Guys: Ultimate Knockout』に導入されている(関連記事1関連記事2関連記事3)。これらは、Epic Online Serviceの大規模テストという側面もあったようだ。なお、今回のPC間クロスプレイ機能は、同サービスにおけるクロスプレイ要素のひとつにすぎない。コンソール向けのクロスプレイ機能もまた近日中に実装されるそうだ。

Epic Online Servicesは、現在開発中。SDK 1.15は本日より配信中だ。

Hideaki Fujiwara
Hideaki Fujiwara

なんでも遊ぶ雑食ゲーマー。『Titanfall 2』が好きだったこともあり、『Apex Legends』はリリース当初から遊び続けています。

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